2016年5月31日火曜日

[All the Time I Was Listening] BABYMETAL、「Metal Resistance」レビュー

BABYMETAL、「Metal Resistance」レビュー

ヘレン・カーター(2016年5月30日)




(リンク集)

たくさんリンクがある。

なぜなら。ウィキペディアにまとまった情報が乏しいから。そう、私はなまけ者で、日付とかアルバムとか、主な情報をあそこから集めがち。それから有名な雑誌やブロガー、それにポッドキャストのレビューもチェックする。

基本情報、名前、年齢(これはちょっと心配なほど若い)、それからグループが結成された理由がある。でも、前はギミックと見ることもできたカワイイ・メタルがいまはまがりなりにもムーブメントとなっているように思える。だからやらないと、と思った。

音楽業界、特にロック=メタル・サイドは、絶対的かつ不要に男で一杯だ。通常、女性は、ほとんど服を着ておらず、具体化した妄想か痛みや苦しみの元として、過度に手の込んだビデオに登場している。

でもこの若い小娘たちは、ヘッドライナーを務め、その音楽は圧倒的だ! 信じられないような声を持っていて、ライブでも音を外さず、こんなに若い子たちとしてはものしごく勤勉な倫理観を備えている。振り付けの要素もなにかを付け加える……ショーマンシップ、そしてプロフェッショナリズムと創造力の真正な力は賞賛に値するし、重要だ。新しくて、うまく行っている。

レビューを読んだり、いろいろなポッドキャストやYouTubeビデオを聴いたりすると、何か面白い議論が出てくる。すなわち「単独で行動するメタル男」が、どのようにこのバンドが「メタルを安っぽくしたのか」についてわめきちらしている。BABYMETALは「ただの考案された、作り物のJポップ・コンボ」だと。

これはびっくり。長年に渡り、バンドは創られてきたし、あるいは自分たちを創り上げてきた。大衆の要求に応えて。正しいものを手に、正しいタイミングでそこにいながら、自分たちをジャンルから遠ざけて、自分たちの正統性を証明しようとしてきた。つまりニューメタルのこと。

BABYMETALはそんなことはやってないし、その必要もなかった。自分たちの得意なもののフロント、そして中心に言い訳なしで自分たちを置いている。

そして彼女たちの得意なものは美しく見える。

メロディアスなボーカルと高速のテクニカルで感情をとらえるギター・ソロ。クラシックに響く音楽と、BLACK SABBATH、KORN、それにDREAM THEATER的なリフが交互に組み合わされたトラディショナルな曲。

カワイイし、変だし、甘い歌声と激しいスクリーム、そして狂ったようなグロウルがある。ヘビーなヘッドバンギングで、鳥肌が立つようなドラマだ。ダンス・ダブステップが素晴らしく使われており、重ねられ、一つになり、元気になれる。

楽しめるし、聞いていると笑みが浮かぶ(^-^)。

聴いてみて、後悔しないから。

10/10点 これは神様がいるという証明。

お気に入りの曲:すごいルーティンと生意気さがあるかっこいいファンキー・メタル

▼元記事
http://allthetimeiwaslistening.blogspot.jp/2016/05/babymetal-metal-resistance.html


2016年5月30日月曜日

[Homicidols] BABYMETALがロブ・ハルフォードと共演、もう言葉もない

BABYMETALがロブ・ハルフォードと共演、もう言葉もない

ホミサイドル・マニアック(2016年5月29日)

本当だ。BABYMETALとロブ・ハルフォードが一緒に演奏する。

(BABYMETALの公式ツイッター)

メタルをやっていて、日本の国外に気を配っているアイドルが、成功の唯一の選択肢として「完全なメタルに向かう」だろうということについて俺が言っていた時のことを覚えているかい? ここまでのつもりはなかったんだ。これはもうものすごい。JUDAS PRIESTについてどう感じていようと、ロブ・ハルフォードは尊敬するべきだ。ダウンロードやゴールデン・ゴッズのDRAGONFORCEは良かった、でも……これを超えるにはプリンスを復活させて、「頑張れ!」のファンキー・バージョンでコラボレーションさせるしかない。もうすごい気分だぜ。

Homicidol Maniacの公式ツイッター
なんてことだ(BABYMETALの公式ツイッターへのリンク)

もしボーカルをミックスするだけでなく、ダンス・ルーティンをフルに、PRIESTのクラシックに合わせてやってくれるなら、俺はその場で死んじゃうかもなあ。

▼元記事
http://www.homicidols.com/babymetal-is-going-to-perform-with-rob-halford-and-there-are-no-words/


[Loudwire] ロブ・ハルフォードが2016年オルターナティブ・プレス・ミュージック・アワードの演奏でBABYMETALに加わる

ロブ・ハルフォードが2016年オルターナティブ・プレス・ミュージック・アワードの演奏でBABYMETALに加わる

チャド・チルダース(2016年5月29日)

アワード・ショーを特徴付ける上で大きなことの一つが、しばしば同時に多くのアーティストが同じ場所にいることで起こる、ユニークなコラボレーションだ。オルターナティブ・プレス・ミュージック・アワードはきっとファンの間で大騒ぎになるようなこの種のコラボレーションの一つを発表したところだ。十代のメタル・センセーション、BABYMETALが「メタル・ゴッド」自身、すなわちJUDAS PRIESTのシンガー、ロブ・ハルフォードとステージに立つのだ。

BABYMETALは、ロック、そしてメタル産業で大きな成功を収め、ここ2年ほどの間に世界中を席巻している2015年のロック・オン・ザ・レンジで、女の子たちはハルフォード、そしてJUDAS PRIESTSのバンド仲間と出会い、メタルのレジェンドと共に写真を撮影した。

最近のバンドのサポーターの一人がロブ・ゾンビで、自分のフェイスブック・フォロワーの一部の抗議にもかかわらず、女の子たちを賞賛した。あるフォロワーが、BABYMETALをメタルにとっても邪魔者と読んだ時、ゾンビは「なあ、あの子たちは、ロードをツアーしてるよい子たちだぜ。むずがるクズ野郎になってどうするんだ?」と応えた。さらにやりとりが続く中で、「連中はお前よりハードにロックするぜ」、そして「あの3人の女の子たちは、俺たちが一緒にやってるバンドの90%よりもエネルギーがあるぞ」と付け加えている。女の子たちはゾンビに感謝し、ボブ、ありがとう! ヘビー・メタルの精神は、世界中に行き渡り、言葉の壁を超え、世代を超え、無数の伝説を生みました」と述べた。BABYMETALは現在その「Metal Resistance」アルバムのプロモーションを行っており、APMAは、バンドにとって初めての米国でのアワード・ショーとなる。

BABYMETALとロブ・ハルフォードのコラボレーションに加えて、今年のセレモニーに出席するファンは、A DAY TO REMEMBER、OF MICE & MAN、PAPA ROACH、BEARTOOTH、そしてUNDEROATHのスペンサー・チェンバレンとアーロン・ジレスピーなどによる演奏を期待できる。このイベントは、オハイオ州コロンバスのショッテンスタイン・センターで、7月18日に行われる。

BABYMETALはまた、ベスト・インターナショナル・バンドのカテゴリーにノミネートされている。すべてのカテゴリーの投票、ラインナップ情報、チケット入手についてはオルターナティブ・プレス・ミュージック・アワードのウェブサイトから。

▼元記事
http://loudwire.com/rob-halford-babymetal-2016-alternative-press-music-awards-performance/


[Blabbermouth] JUDAS PRIESTのロブ・ハルフォードが、オルタナティブ・プレス・ミュージック・アワードでBABYMETALと共演

JUDAS PRIESTのロブ・ハルフォードが、オルタナティブ・プレス・ミュージック・アワードでBABYMETALと共演

(2016年5月29日)

JUDAS PRIESTのシンガー、ロブ・ハルフォードは、オハイオ州コロンバスのショッテンスタイン・センターで7月18日の晩に開催される2016年オルターナティブ・プレス・ミュージック・アワードの演奏で、日本の十代のガール・ポップ・メタル・バンド、BABYMETALに加わる。

BABYMETALは、ツイッターのポストでこのコラボレーションについて公表した。「メタル・ゴッドとフォックス・ゴッドが7月に仲間になる。BABYMETALが、ロブ・ハルフォードとのAPアワードでの演奏を発表」としている。

ハルフォードがこの演奏でどのような役割を果たすのかは現時点では判明していない。

ハルフォードは、2015年のロック・オン・ザ・レンジ・フェスティバルのバックステージで、BABYMETALと一緒に写真のポーズを取った。

BABYMETALは、その感染性の強いポップ・メタルで世界を席巻してきた。今年、バンドは「ベスト・インターナショナル・バンド」カテゴリーでノミネートされている。APMAは、BABYMETALにとって初めての、米国における授賞式のショーとなり、また2016年にオハイオで行われる唯一のショーになる。

BABYMETALのスゥメタルは次のように述べている。「BABYMETALが「ベスト・インターナショナル・バンド」として他のバンドと共に素晴らしいリストにノミネートされてとてもワクワクしています。言葉の壁を超え、ツアーで世界中の遠い場所まで届くことにより、私たちの音楽を通じて世界中のファンにつながれるんだということが分かって、本当にうれしいです。BABYMETALが、これからも世界中の人たちに私たちの音楽を届け続けられることを願っています」

オルタナティブ・プレス・ミュージック・アワード・ショーは、FALL OUT BOY、PARAMORE、PANIC! AT THE DISCO、そしてWEEZERといった現在の最大のロック・スターから、AEROSMITHのジョー・ペリー、スラッシュ、JOAN JETT & THE BLACKHEARTS、MASHING PUMPIKINS、そしてアイスTといった音楽のレジェンドまで、現代の音楽における最も偉大なアーティストをフィーチャーしている。

クリーブランド州クイッケン・ローンズ・アリーナで2015年7月22日に行われた昨年のイベントは、音楽コミュニティーにとって大きな成功となり、メディア・インプレッション総数(広告が表示される回数)で驚異的な157億回(2014年のショーの7倍)が示すように、前例のないサポートを獲得した。昨年のイベントはまた、「オルタナティブ・ミュージックのグラミー賞」というタイトルをタイム誌から与えられている。2015年のオルタナティブ・プレス・ミュージック・アワードは、AXS TVで100万ビュー、YouTubeで300万ビューを得ている。

▼元記事
Read more at http://www.blabbermouth.net/news/judas-priests-rob-halford-to-perform-with-babymetal-at-alternative-press-music-awards/#h72w3pPqMjGRGZBL.99


[Fuse TV] (インタビュー)BABYMETALが初めてのパフォーマンス、フォックス・ゴッドとの出会いについて語る

(インタビュー)BABYMETALが初めてのパフォーマンス、フォックス・ゴッドとの出会いについて語る

ジェフ・ベンジャミン(2016年5月29日)

このJポップ=メタル・グループは現在ワールド・ツアー中だが、メンバーはステージ・ショーについていつも自信があるわけではなかったという。

5年以上一緒にいるBABYMETALは、国際的な音楽シーンでいまや日本を代表するグループの一つになった。でもメンバーは、最初から自分たちのバンドに自信があったわけではないと語っている。

スゥメタルは、グループがはじめて演奏を行った時のことをフューズに対して語った。

「(うんと、そうですね)最初は1曲だけ大きなコンサートの中で披露したっていうかたちだったんですけど、私がすごく覚えているのは、"ド・キ・ド・キ・モーニング"という曲の間奏部分で、倒れる振りがあるんですね、その時に、お客さんがすごくざわついて、いままでも歌を歌ったりとかはしていたんですけど、きっと笑われたらすごく恥ずかしいっていう印象があったのに、その時に少し嬉しい気持ちになって、これがきっとスゥメタルなのかな、これがきっとBABYMETALなのかなっていう風に思いました」

女の子たちはまた、ステージでお互いにより良く頼り合うことで、できる限り最高のコンサートを創り上げることを学んできたので、それを現在進行中の2016年ワールド・ツアーで、実際にその目で確かめて欲しいとも述べている。

BABYMETALのステージでのテクニックや、バンドを創造したとされているミステリアスなフォックス・ゴッドとの出会いを望んでいることに対する彼女たちの洞察については上のビデオを見て欲しい。

それから、グループは、フォックス・ゴッドの母親であるゴッド・マザーについても話している。

▼元記事
http://www.fuse.tv/videos/2016/05/babymetal-first-performance-fox-god-interview


2016年5月29日日曜日

[Team Rock] BABYMETALがアワード・ショーの演奏にロブ・ハルフォードをリクルート

BABYMETALがアワード・ショーの演奏にロブ・ハルフォードをリクルート

ステッフ・ラッハ(2016年5月28日)

メタル・ゴッド、ロブ・ハルフォードが、日本のメタル・キッズ、BABYMETALと、7月のオルタナティブ・プレス・ミュージック・アワードで共演

BABYMETALが、2016年オルタナティブ・プレス・ミュージック・アワードで、自分たちのステージに、JUDAS PRIESTのフロントマン、ロブ・ハルフォードが加わると発表した。

BABYMETALは、オハイオ州コロンブスのショッテンスタイン・センターで7月18日に行われる、この年次イベントで演奏する。

ツィッターのポストで、BABYMETALは「メタル・ゴッドとフォックス・ゴッドが7月に一緒になります。BABYMETALは、ロブ・ハルフォードとのAPミュージック・アワードのパフォーマンスを発表しました」としている。

これまでのところ、どの曲を演奏するのか、また演奏でハルフォードがどのような役割を果たすのかは明らかになっていない。

ハルフォードは、昨年のロック・オン・ザ・レンジのバックステージでBABYMETALと一緒に写真を撮影しており、また過去にも他のポップ・スターをたたえたことがある。

自称メタル・ゴッドは、過去にレディー・ガガと共演したいと述べたことがある。ロブは、「彼女がシーンに初登場した時からのガガの大ファンだ。このレディーが示すすべてがとても気に入っている」と述べている。

BABYMETALは、セカンド・アルバム、「Metal Resistance」をサポートする2016年ワールド・ツアーの日程をまだまだ残している。ツアーには、6月10日にダウンロード登場も含んでいる。

▼元記事
http://teamrock.com/news/2016-05-29/babymetal-recruit-rob-halford-for-awards-show-performance


[Billboard] APアワードでBABYMETALがロブ・ハルフォードと共演

BABYMETALがロブ・ハルフォードと共演

(2016年5月28日)

BABYMETAL:ベビーメタルです。APミュージック・アワードに見に来てね。スペシャル・ゲストはロブ・ハルフォードさんです。

Q:2016年のAPアワードでロック・レジェンドのロブ・ハルフォードと共演することをどう思いますか?

スゥメタル:そうですね、その話を私たちも先ほど聞いて、いまびっくりしすぎて気持ちの整理が付いていないんですけど、でも本当にメタル・ゴッドと共演できるんだと思うと、今は信じられないし、きっとステキな経験になると思うので、精一杯楽しめたらなと思います。

Q:ロブ・ハルフォードはメタル・ゴッドですけど、フォックス・ゴッドとメタル・ゴッド、どちらの方がよりパワフルだと思う?

ユイメタル:メタル・ゴッドとフォックス・ゴッド、どっちが勝つかは……

BABYMETAL:Only the FOX GOD knows

ユイメタル:でもきっと本番のアワードで勝負が決まるんじゃないかと思います。

予期せぬ成功をもたらした日本のメタル・グループは、7月18日の2016年ジャーニーズAPミュージック・アワードで演奏する。

▼元記事
http://www.billboard.com/video/baby-metal-announces-ap-music-awards-performance-with-rob-halford-7386066


[Snap Thirty] BABYMETALのメタル革命

BABYMETALのメタル革命: Only the Fox God knows

ヤハンゼブ・カーン(2016年5月29日)




ハード・ロックをポップ・アイドル音楽に取り入れるということ自体は、聞いたことがないわけではないが、ほぼすべての音楽ジャンルがクローンで飽和状態にある業界で、その音楽のブランドが傑出して成功しているBABYMETALと同じようなかたちでというのは聞いたことがない。この理由だけで、BABYMETALは唯一無二のカワイイ・メタル・バンドとしてきちんとした敬意に値する。

はじめてBABYMETALを聴いた者はまずあの曲を紹介されただろうし、私が話しているのはもちろん"ギミチョコ!!"のことだ。確かにこの曲にはショックな価値があり、これはカワイイ・ポップ・アイドル・ソングで、小さな子供たちがバックグラウンドで大音響で鳴っている、おそろしく、ほとんどデス・メタル音楽に合わせて歌っている。同期の取れた音楽は、メタル・バンドの容赦ない爆音にぴったりと合っている。この曲と音楽ビデオは、YouTubeの本当に多くのリアクション・ビデオのテーマとなり、それぞれが最後のものよりもさらにうっとうしくで、不自然だ。

("ギミチョコ!!"へのリンク)

このように言った上で、"ギミチョコ!!"は、君の注目を確かにひいたかも知れないが、これは君をそのままファンにする曲ではない。おわかりのように、もしこれが摩訶不思議でショッキングなインターネットのミームだったらば、消え去っていたかも知れないが、そうはならなかった。BABYMETALは、母国である日本、そして世界中であくまで人気を保っている。ヒット曲1曲だけのショック・マスターのフロックだったら続かない。本物でなければ続かず、それがBABYMETALなのだ。

自分が懐疑的だったことは認めるし、、"ギミチョコ!!"は興味深い気晴らしでありそれ以上ではなかったので、正直なところ先週までこのバンドをちゃんとフォローしていなかったが、どのように売れるだろうかというのは確かに気にしていた。ヘビー・メタル・コミュニティー、特に欧米のそれを見れば、連中が堅苦しく、どんな気取り屋や偽物に対してもがみがみいうので、どんなバンドも完全に歓迎することはない。にもかかわらず、予想にすべて反して、彼らはBABYMETALを歓迎し、このカワイイ・メタル音楽というユニークなブランドを祝福した。BABYMETALはケラングやメタル・ハンマーのようなヘビー・メタル音楽誌のカバーを飾るようになり、その音楽は絶賛を浴びた。やがて、METALLICAなどを聴くのと同じオーディエンスから受け入れられ、ハード・ロックやメタル・フェスのヘッドライナーとなるだろう。

これはどういうことを意味しているのか? つまりBABYMETALは正当な優れたメタル音楽だと言うことだ。リード・シンガーやダンサーと同じだけの評価と誉れに値するバッキング・バンドの咆吼する容赦ない演奏に合わせて、アップビートのボーカルがハーモニーを奏でる。BABYMETALは違うのだ。新鮮であり、何よりもその音楽はアプローチが一貫していて、常に良くなっていくので、決してフロックなどではない。それがBABYMETALを本物にし、偶然が生んだ最高のものにしたのだ。

西洋のヘビー・メタル・ファンベースに受け入れられるということは決して小さな成功とは言えないが、それでもBABYMETAL自体がニッチであり、この親密なコミュニティーでの成功は、そのままメインストリーム・メディアに対する成功となるわけではない。ただし、BABYMETALの場合、まさにこれができた。

BABYMETALのファースト・アルバムは基本的に日本に留まり、ずっと経ってから他の国で限定リリースされたが、最新アルバム、「Metal Resistance」は、ここオーストラリアを含む、世界中でずっと徹底的にリリースされた。日本のバンドが地元のJBハイファイの棚に到ることはよくあることではないので、「Metal Resistance」がショップの棚にあるのを見ることはとてもクールな光景だ。これは、このアルバムに多くの人々が気付いたことを示しており、このアルバムはオーストラリアの音楽チャートで最高位7位とあり、その他の英語圏の国々でも良い成績を収めた。たった1曲しか英語の歌がないカワイイ・メタル・アルバムがオーストラリアの音楽チャートのトップ10入りする。このことをよくかみしめたい。

だから私は"ギミチョコ!!"との短い遭遇以外、何の期待も持たずに「Metal Resistance」を手にした。だから何か摩訶不思議なものを聞くことになるのか、それとも何か驚くべきものを聞くのかよく分からなかった。そして幸いなことに、後者だったのだ。極めて簡潔かつゆるくそのサウンドとスタイルを説明するなら、DRAGONFORCEミーツAKB48だ。

このアルバムは、エピック・スタイルの"Road of Resistance"で始まり、最初の「何じゃこれ」となった"Karate"へと続く。この曲は本当にエピックで驚くべきものだったからだ。この曲が私にしたこと……なんてこった、これはすごい曲だ。1日後、トリプルHが"Karate"はNXTテイクオーバー:ジ・エンドの公式テーマソングになったと教えてくれた。このことは昨日書いたばかりだ。

"Karate"の次の曲は、"あわだまフィーバー"で、これはお菓子についてだが、今度はチョコではなく、チューインガムだ。"META メタ太郎"は一種の戦争のスーパーヒーローのアンセムみたいなので、"Karate"の次に私が気に入ったのは最後の3曲、バラード風の"No Rain, No Rainbow"、幾重にも重ねられたドラマティックな"Tales of The Destinies"、そして印象的な英語のボーカルでアルバムの壮大なエンディングを迎える"The One"ということになる。全体として「Metal Resistance」の素晴らしいところは、それぞれの曲が個性的で異なっており、そのことでBABYMETALはクールで人の心をひきつけるものになっている。

("Karate"へのリンク)

率直に言って、私は「Metal Resistance」が大好きだ。これは海外のバンドのほとんどがとにかくできない言語の壁を克服する本当に素晴らしい音楽を備えたものすごいアルバムだ。("The One"を除いて)歌詞が分からなくても構わない。なぜなら演奏が本当にすごくて、バッキング・バンドはスポットライトを浴びないかも知れないが、BABYMETALのサウンドにすべてが欠かせない。3人のボーカリストの中では、スゥメタルを評価しなければならない。彼女は、いつかソロ・キャリアを成功させるかも知れない素晴らしいボーカリストだ。特に"No rain, No Rainbow"や"From Dusk Till Dawn"のような曲では特に、その天賦の才能と音域を示している。

BABYMETALは決してフロックではなく、イエスの像やステージでのはりつけまで、ものすごく劇的な公演を行うので、ライブ・パフォーマーとしてはさらにものすごい。そして今はこの上なくメタルだ。オーストラリアはまだツアーしていないが、フォックス・ゴッドの許しを得れば、私とスナップサーティの仲間を連れて絶対にライブに行くつもりだ。

地元のJBハイファイに行き、15ドルくらい「Metal Resistance」に使って、心を開いたままにするんだ。本当にユニークで、成功と関心にふさわしいものを手にすることになるから。何よりも、BABYMETALはポップ・カルチャーの壁を、ほとんどの日本のバンドにはできなかったかたちで壊している。

("The One"へのリンク)

▼元記事
https://snapthirty.com/2016/05/29/babymetals-metal-revolution/


2016年5月28日土曜日

[Substream Magazine] Fox God Knows: BABYMETALとの会話

Fox God Knows: BABYMETALとの会話

ジェイムズ・ショットウェル(2016年5月27日)




日本のBABYMETALは、ここアメリカ合衆国でこそ、そう思えないかも知れないが、現在世界で最もビッグなバンドの一つとなっている。2010年に結成されたこのバンドは、歌い、叫び、踊る3人の少女たち、中元すず香(スゥメタル)、水野由結(ユイメタル)、そして菊地最愛(モアメタル)がフロントで、神バンドと呼ばれるミュージシャンのグループがマスクを付けてバックで演奏する。完全に楽しむにはライブで見なければならないものだが、バンドの最新アルバム、「Metal Resistance」を聞いた者ならば、BABYMETALが本物だと言うことは疑いもなく証言するだろう。その音楽はラウドで、速く、完全にオリジナルで、チョコレートへの愛情からどのようなかたちであれ抑圧とは戦わなければならないことまでのテーマを取り扱っている。ロブ・ゾンビやLAMB OF GODのようなこのジャンルの象徴的な存在でさえ、ここ数ヶ月の間にこのグループを支持してきた。

現在のワールド・ツアーの一環として、今月早くにノーザン・インベイジョン・フェスティバルで演奏するためにウィスコンシンに立ち寄った時に、スゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタルと会い、チャットする機会を得た。グループはほとんど英語は話さないので、インタビュー自体はいつもとは少し違っている。まず、たずねることが認められたのはいくつかの質問だけで、たずねる内容は事前の許可が必要だった。現場に着くと、質問はBABYMETALに通訳を通じて伝えられ、グループの回答も通訳経由だった。全体は確かにちょっと変わっていたが、良いかたちであり、帰る時には、グループとそのモチベーションを前よりも理解したと感じていた。

BABYMETALとの対話は以下の通りだ。また会話自体を聞きたければ、インタビューの音声自体を聞けるようにした。終わったら、iTunesに入って、できるだけ早く「Metal Resistance」のコピーを手に入れて欲しい。BABYMETALはいまツアー中で、フォックス・ゴッドが望むなら、当面は世界中で演奏を続けるだろう。

サブトリーム: これまでのところアメリカはどうだい? これまでに来たことがあるのは分かっているけど、「Metal Resistance」がこれだけ注目を集めている中で、今度はちょっと事情が違うと思うんだけど。

モアメタル: 私たちの気持ちとしては去年回っていたツアーの今年のツアーの気持ちは、どのツアーも大切にしたいという気持ちは変わらないものなんですけど、「Metal Resistance」を発売して本当にたくさんの人がBABYMETALを知るようになってくれて、前回のツアーよりも大きいキャパでできるようになったり、あとはずっとアメリカを回れてなかったんですけど、今回は本格的にアメリカを回れるようになって、たくさんの方にBABYMETALを知ってもらえるなと思う反面、初めて見る方もたくさんいると思うので、どうやってBABYMETALを好きになってもらえるかなっていうワクワクとドキドキがたくさん詰まったツアーです。

サブトリーム: スゥメタル、以前に、アルバムを「Metal Resistance」と名付けたのは、ステージに立つたびに何らかのかたちで抵抗と戦うことになると感じているからだと話していたと思うが、「Metal Resistance」への反応を受け、より多くの人たちがあなたたちの音楽を聞くようになった中で、この戦いに勝てるようになってきただろうか?

スゥメタル: そうですね、私の中でライブっていつも戦いだなって言う思いがあるんですけど、じゃあ何と戦っているのかなと考えた時に、たぶん一番は自分との戦いかなと思っていて、それをサポートしてくれるのがお客さんだったり、スタッフさんだったり、皆さんの力を借りて一つのライブを成し遂げることによって、より大きくなった自分に出会えるようになった感覚が毎回あって、なのでこのツアーを重ねていく中でも、もっと自分自身と戦って、成長できてるんじゃないかなって思ってます。

サブトリーム: BABYMETALのファン・ベースの献身は信じられないほど印象的だ。多くのアーティストが、自分たちの音楽を買う価値があると人々に納得させるのに苦労しているわけで、結果として違法コピーが問題となり続けている。BABYMETALのどのような部分が、自分たちや、自分たちの音楽、そして自分たちのメッセージへの世界的なファンの献身につながっていると思うかな?

ユイメタル:私たちはアイドルとカワイイとメタルを融合させた、新しい音楽をやっていて、オンリーワンのところがあるから、お客さんは応援してくれているんだなと思っていて、やっぱり女の子で、今みたいなこういう衣装を着て、うしろに白い顔をした神バンドさんがいて、初めて見ることがたくさんあるから、はじめて私たちを見たお客さんも、この子たちなんだろうって興味を持ってくれて、私たちの音楽を好きになってくれているんだって、思いながらライブをしています。

サブトリーム: 熱心な献身という意味で、今週、どれだけBABYMETALの音楽が好きかというロブ・ゾンビの発言が大きな話題になっているし、いろいろなメタル・レジェンドが次は君たちの番だとか、次にビッグになるものだと発言している。自分たちがやってくれていることを支持してもらっていることはどう思う?

モアメタル:はい、本当に嬉しく思っています。この間のフェスに出たときにロブ・ゾンビさんが、あちらの方からBABYMETALと写真を撮りたいと言ってくださって、本当にうれしくて、ロブ・ゾンビさんだけなじゃくて、いろんな人から声を掛けてもらったり、写真を撮りたいといってもらえるのが嬉しいので、これからもがんばってお友達?(笑)

サブトリーム: 新譜の"The One"の英語バージョンはたくさんの人から注目を集めるのに一役買ったんだけど、次のアルバムではもっと英語の曲を増やすのかな? それとも英語以外の言葉で歌うことはある?

スゥメタル:そうですね、今回はじめて英語の歌に挑戦させてもらって、最初はすごく不安だったんですけど、実際にライブで披露したときに、お客さんが一緒に歌ってくださったんですよ。それがすごく嬉しくて、だからこれからもまあ英語でも歌える歌が増えていけばいいのかなって思うし、もし可能ならば、なんか新しいタイプの言語でというか、挑戦できても面白いのかなという思いはあるんですけど、でも私たちは日本人だし、日本の音楽だったり、日本の言葉をすごく誇りに思っているから、これからも日本語の歌詞は大切にしていきたいなと思っています。

サブトリーム: 最近フォックス・ゴッドがBABYMETALをダウンロード・フェスティバルに送ることが明かされた。ワールド・ツアーの後は、フォックス・ゴッドはどのようなことを企んでいるんだろう?

BABYMETAL(声を揃えて): Only the Fox God knows!

▼元記事
http://substreammagazine.com/2016/05/babymetal-interview-may-2016/


2016年5月27日金曜日

[Express] ダウンロードで見るべきバンドトップ10

ダウンロード・フェスティバル2016で見るべきバンド・トップ10

ジョージ・シンプソン(2016年5月27日)




ダウンロード・フェスティバル2016は、オジー・オズボーン、BABYMETAL、MOTORHEADのレミーとMEGADETHのニック・メンザに対するトリビュート、そしてDISTURBEDのヒット、"The Sound of Silence"カバーが含まれる。今年の夏、ドニントン・パークで見るべき私たちのトップ10バンドをチェックして欲しい。
   
MOTORHEADのレミーと元MEGADETHのドラマー、ニック・メンザの死を受けて、数万の音楽ファンが、その思い出に対してロック&モッシュするために今年のダウンロードに姿を現すだろう。

この世界的に有名なフェスティバルは、今年もレスターシャーのドニントン・パークで行われる。

6月10日から12日の3日間、ヘビー・メタルとロックの最高のビッグ・ネームのいくつかが4つのステージに立ち、最高のヒット曲と最新アルバムを演奏する。

本当にすごい数のバンドから選べるので、今年のダウンロードのトップ10バンドを選んでみた。

10. SAXON

日曜のマーベリック・ステージのヘッドライナーである、1976年に結成されたこのクラシック・メタル・バンドは、留まるところを知らない。

SAXONは、1980年の絶頂期にトップ52枚を含む、8枚のUKトップ40アルバムを持ち、どこからヘビー・メタルというものが始まったのかを見たければ、見るべきバンドだ。

この英国のバンドは、METALLICA、MOTLEY CRUE、そしてMEGADETHに大きな影響を与えたと考えられている。

9. MONSTER TRUCK

サブジャンルを探索してみたいなら、ハード・ロック、サザン・ロック、そしてブルースをミックスするこのグループをチェックする価値がある。

バーボンを何杯か飲んだような気分にさせてくれるサウンドを持つこのカナダのロッカーは、「トラックで遊ぶんじゃねえ」というモットーを持ち、日曜の朝にレミー・メイン・ステージで君を吹っ飛ばすだろう。

現在、最新アルバムの「Sittin' Heavy」を伴ってツアー中で、新しいシングル"Don’t Tell Me How To Live"とファンのお気に入り、"Sweet Mountain River"を楽しみにしてくれ。

8. MEGADETH

以前のドラマー、ニック・メンザを失ったばかりのこのアメリカのスラッシュ・メタル・バンドを見逃すのは犯罪だ。

30年以上一緒にやってきたこの連中は、ANTHRAX、METALLICAそしてSLAYERと並び、このジャンルの四天王と考えられている。

スピード・メタルも得意とするこのバンドは、高速ペースのリズムとテクニカルなスタイルで、リード・シンガーのデヴィッド・ムステインの深みのあるボーカルを支える。

7. SKILLET

このキリスト教の影響を持つメタル・バンドは、特に2009年のアルバム、「Awake」で大成功を収めた。

ビルボード200で第2位でデビューを果たし、2012年にプラチナを達成した、MUMFORD & SONS、それにTHE BLACK KEYSと並ぶ、わずか3つのバンドの一つだ。

過去2枚のアルバム、「Collide」と「Comatose」はグラミー賞にノミネートされている。

このバンドは、米国だけで200万枚のアルバムを売っており、最新アルバムの「Unleashed」はジッポ・アンコール・ステージのセットで演奏されるだろう。

6. RAMMSTEIN

3つのメイン・ヘッドライナーの一つであるこのドイツのノイ・ドイチェ・ハルテ(オルターナティブ・アンド・グルーブ・メタル)バンドは、1994年の結成以来不動の6人編成だ。

その曲のほとんどがドイツ語で歌われるが、このベルリンのバンドは、英語、フランス語から、スペイン語、そしてロシア語までその他の言語も追究している。

RAMMSTEINの賞を獲得しているライブ演奏は、その多彩な演劇技法とエクストリームな火薬のパフォーマンスからも見逃せない。

5. IRON MAIDEN

その次に登場するのが日曜のヘッドライナーで、16枚目のスタジオ・アルバム、「The Book of Souls」で世界ツアー中だ。

世界で最も成功を収めたクラシック・メタル・バンドであるIRON MAIDENは、1970年代後半から1980年代にニュー・ウェイブ・オブ・ヘビー・メタルとして道を開いた。

ビジュアルおよびオーディオ・メディアのサポートをほとんど受けないこのバンドは、現在までに世界中で9,000万枚のアルバムを売り上げてきた。

4. BLACK SABBATH

メイン・ステージ・ヘッドライナーのリストを飾る3番目は、オジー・オズボーンの伝説のロック・グループだ。

1960年代にブルース・バンドとして結成された、このロックのゴッドファーザーたちは、一部のファンからまさに最初のヘビー・メタル・バンドと考えられている。

現在、最後のツアーの最中であり、前のアルバム、「13」に収録されなかったトラックを含む「The End」と名付けられたラスト・アルバムは、演奏する場所でしか手に入らない。もちろんダウンロードを含んでいる。

3. MOTORHEADのレミー・トリビュート

MEGADETHの元ドラマーのニュースを別にすれば、MOTORHEADが、メイン・メンバー、レミーの昨年12月の死を受けて、今年演奏できなくなったのは本当に悲しいことだ。

レミーの死後、ダウンロード2016のラインナップ・ポスターにはレミーの有名なカウボーイ・ハットが含まれており、メイン・ステージはレミーに従って改名された。

ダウンロードは、MOTORHEADのマネージメントと協力して、以前レミーが演奏したスロットで、この偉大な人物に対するトリビュートを行うと確認している。

2. BABYMETAL

金曜のメイン・ステージに遅れて追加されたこの道化師のようなメタル・バンドは、日本人の十代の女の子3人で構成されている。

このグループは、"Karate"や"ギミチョコ!!"のような曲でメタルと日本のアイドルというジャンルを融合し、びっくりの国際的なヒットとなった。

今年4月に信じられない五つ星のレビューと共にウェンブリー・アリーナをソールドアウトしたこのエネルギッシュなトリオは見逃せない。

1. DISTURBED

今年のダウンロードについて、彼らがナンバーワンというので驚く者もいるかも知れないが、DISTURBEDはものすごい1年を送っている。

このシカゴのメタル・グループは、昨年12月、新しいシングルで世界中の注目を集めた。

この曲では、サイモンとガーファンクルの"The Sound of Silence"のパワフルで美しいカバーをリード・シンガーのデビッド・ドライマンが歌っており、YouTubeでは6,000万近いビューを得ている。

この記事を書いている段階で、iTunes UKのシングル・チャート第17位にランクされており、このバンドの信じられないような再解釈のライブ演奏は、ものすごい新譜、「Immortalized」の残りの曲と併せ、見逃せない。

ダウンロード・フェスティバルは、2016年6月10日から12日に、レスターシャーのドニントン・パークで開催される。

▼元記事
http://www.express.co.uk/entertainment/music/674386/Download-Festival-2016-line-up-Ozzy-Osbourne-Babymetal-Lemmy-Megadeth-Menza-Disturbed


2016年5月26日木曜日

[All Things Loud] COLDRAINインタビュー: 「ビールを一杯おごれば、誰でも友達だ」(BABYMETAL部分のみ)

COLDRAIN: 「ビールを一杯おごれば、誰でも友達だ」

ジャック・パーカー(2016年5月25日)




音楽のランドスケープが西洋に支配されている世界で、メインストリームの意識に入り込んでブレイクスルーしようとすることは、他の地域のバンドにとっては、大変な苦労になりうる。ただし、一部の非西洋のバンドにとっては、時間を掛けてとても簡単になることもある。日本の4人組、COLDRAINはそういったバンドの例で、昨年の「VENA」のリリースにより、本当にブレイクスルーし始めている。このアルバムは、PAPA ROACHのジャコビー・シャディックスをゲスト・ボーカルに迎えており、ブルータルなメタルコアとクリーンなボーカルの魅力的な組み合わせで、いずれも魅力的な最終製品に仕上がっている。私たちは新しい音楽、BABYMETALの興隆、そして日本の音楽事情について、ライデンでリード・ボーカリストのマサトに話を聞いた。

(略)

Q:日本のシーンはどうだい?

A:俺たちが始めた時は、ヘビーなリフとスクリームするボーカルを持ったバンドなんて全然存在しなかった。全然ダメだったけど、歳月を経て、もっと多くのバンドがやるようになった。はっきり言えるのは、俺たちは成長しつつあるシーンの一部だと言うことで、多くのバンドがもっと注目を集めてきているのはすごくクールだと思う。日本のシーンはまだ揺籃期なんだが、今から数年経てば、どの国とも変わらずにビッグになると思う。

Q:例えばCROSSFAITHやBABYMETAL、欧州で絶対的な現象となっているんで、ここでは後者に触れたいと思う。ある意味これまで聞いたこともないものだけど、君はどう思う?

A:俺たちが始めて、CROSSFAITHも始めた頃、俺たちのようなバンドが今みたいに認知されるにはすごく時間が掛かった。BABYMETALが最初に結成された時、俺たちはもう存在していたし、BABYMETALの音楽の背景にいる人たちやミュージシャンのことも知っている。日本でふさわしい注目をメタルが集められるように、多くの人たちがすごい協力をしているんだと思う。

Q:その上に何かポップなものを乗せる?

A:そうだよ。そして徹底した日本文化が反映されているからクールだよね。ふさわしい認知を受けているところだし、あの女の子たちは本当に良くがんばっている。すごいよね。

Q:日本のような国から来たバンドがメインストリームの「西洋」世界でブレイクスルーするにはどれほどの苦労があるんだろうか?

A:つまり、(西洋の)連中が俺たちみたいなバンドを聞くだけの広い心がないというわけではないんだが、たぶんBABYMETALみたいな何かを期待しているんだと思う。日本からのバイブを感じたいんだ。アニメ文化でいっぱいだからね。(日本からは)そういうのはしばらくやってないんで、そのこともアメリカ、イギリス、あるいはオーストラリアのバンドがもっとうまくやっている理由だろうね。言語の壁があって、そのことは日本市場がもっと閉じられているということだ。ただ完全に違うバイブなんだ。俺たちは少しずつこういうことをやるのが心地よくなってきているけど、他のバンドが同じように出てくるにはもう少し時間が必要だろうね。

▼元記事
Coldrain: “You give everyone a beer and they’re all friends”


[APTV]APTVインタビュー:BABYMETAL、METALLICA、「Metal Resistance」などについて語る!

APTVインタビュー:BABYMETAL、METALLICA、「Metal Resistance」などについて語る!




Q:最初にメタルにはまったとき、どのアーティストがきっかけになりましたか?

スゥメタル:私たちがメタルを好きになったきっかけは、BABYMETALという活動を始めるまではメタルという音楽を全然聞いてなかったんですけど、BABYMETALを通じてだんだん好きになっていったのかなと思ってます。でも、一番のきっかけはMETALLICAさんのライブを見たときに、耳じゃなくて心の中でゆさぶられる音楽だなと思って、すごく好きになりました。

Q:BABYMETALにインスパイアされ、メタルに入ってみたいと思っている他の若い女の子たちに何か伝えたいことは?

ユイメタル:私たちはメタルをまったく知らない状態から始めたので、もし何か挑戦してみたいと思うことがあったら、とりあえず前に進んで、好きなことをやり続けたら、ステキな音楽に出会えるんじゃないかなと思います。

Q:あなたたち3人は親友ですか? 姉妹のような関係ですか?

ユイメタル:はい……はい、はい。

Q:ステージで演奏しているときに、観客がやっていることの中で一番エキサイティングなものはなんですか?

モアメタル:はい、お客さんの反応にはいつも驚かされてばかりなんですけど、すごい面白いなって思うのはどの国に行っても全然反応が違うところです。最近私たちは「Metal Resistance」というアルバムを出したんですけど、その中で"Karate"という曲があって、"Karate"のイントロが鳴った瞬間に、お客さんの盛り上がりがすごくて、いつでもそれには驚かされます。

Q:「Metal Resistance」でお気に入りの曲は何ですか?

モアメタル:はい、私は"Karate"が大好きです。この曲は先日ミュージック・ビデオを出したばかりなのにたくさんの人に聞いてもらって、ツアーを通してどんどんどんどん成長してきている曲だと思います。倒れても何度でも立ち上がって前に進んでいくっていう空手の精神が本当にBABYMETALらしいって思うので、この曲をどんどんどんどんみんなといっしょに成長させていけたらいいなって思っています。

スゥメタル:はい、私が一番好きな曲は"META メタ太郎"です。はじめてこの曲を聴いたときに、正直言って「何だこりゃ」って思ったんですけど、でも実際に振り付けがついてみたら、すごくカワイイし、あとライブで披露したら、お客さんがみんなで一緒に歌ってくださって、この曲を通してみんなでBABYMETALを作っていけてるってすごく思うので、すごく好きです。

ユイメタル:えーと、私が一番好きな曲は"Road of Resistance"です。理由は、歌詞も、ダンスも音楽もバック・サウンドもとてもパワフルで私たちらしいなって思うし、間奏の部分ではお客さんと一緒にWowって歌う部分があって、お客さんの声がすごく聞こえるので、一番好きです?

Q:BLACK BABYMETALって何ですか?

モアメタル:はい、BLACK BABYMETALというのは、ユイメタルとモアメタルの二人で歌っている二人のチームのことです。えーと、今回のアルバムの中では先ほど言ってたとおり、ラップ・メタルというものに挑戦していて、"GJ!"という曲なんですけど、この曲はほんとうに激しくラップをして、メタルと融合させているので新しい経験ができたなと思っています。あともう1曲、"Sis. Anger"という曲があるんですけど、この曲はブラック・メタルというものに挑戦していて、本当に今回のアルバムではBLACK BABYMETALとしていろいろなことに挑戦できたなと思うので、アルバムを聴いて、たくさんの方に良さを知ってもらえたらいいなと思います。

▼元記事
https://www.youtube.com/watch?v=5j1vg9Dk2oE&feature=youtu.be


[twitterより] BABYMETALがNEXT Take Overの試合のテーマに

[twitterより] BABYMETALがNEXT Take Overの試合のテーマに

Triple H ‏@TripleH
NXTTakeOver(プロレス)は、NXTLoudアーティスト、A DAY TO REMEMBERとBABYMETALの超かっこいいサウンドをフィーチャーするぜ。

NXT Loud@NXTLOUD
NXTTakeOverの公式テーマを提供するNXTLoudアーティスト、A DAY TO REMEMBERとBABYMETALをチェックしてくれ。リベンジだ!

niko ‏@nikochanr3
NXTTakeOverでBABYMETALがやるって。むむ

Darril ‏@DarrulSpeaks
BABYMETALが次の NXTakeOverで音楽を担当。なんてこったい

SirHellsing420 ‏@SirHellsing
BABYMETAL、ええ、すげ!

Kyle ‏@Kyledriver_
BABYMETALが次のNXTTakeOverで使われるって。すごいことになったぜ!

It'sa me, Ma Dai ‏@Martin_S_Torres
なんてこったい、NXTakeOverにものすごいBABYMETALだって。やったぜ

Michael Lindenbaum ‏@TheLindenbaum75
すげえ、やったぜ! BABYMETALで勝つんだ! コンサートで見たばかりだけど、すごかったよ!

Will Henderson ‏@willh94
BABYMETALがNXTTakeOverに絡むってうれしくてたまらないよ! 本当にすごいショーだった!

ccartwright4 ‏@ccartwright4
BABYMETALがテイクオーバーのテーマを提供するなんて、レスリングにとって最高の貢献だ!

Jordan Smith ‏@TheBadGuy1223

David A. Miniel ‏@DavidAMiniel
BABYMETALがNXTTakeOverにフィーチャー? いいね!

Allen Bentley ‏@Nitrodirge
最高の日だ、まさに歴史が作られてるすごい!

arif ouranio ‏@theFOXgod444
BABYMETALと写真を撮影してくれ! 最高だと思うぜ!

ちなみに前回はラッパーのイェラウルフ、HALESTORM、それにフランク・カーターがテーマを提供したそうです

ウェブサイト:
http://www.wwe.com/shows/wwenxt


2016年5月25日水曜日

[SceneSisters] BABYMETAL - 新しい音楽のスポットライト

BABYMETAL - 新しい音楽のスポットライト

メリッサ・ハッガー(2016年5月16日)




BABYMETAL。グループとしては興味深い名前であり、コンセプトはそれ以上のものだろう。ヘビー・メタル音楽に合わせてシンガロングする(そして思い切り楽しんでいる)「カワイイ」日本人の女の子たちの三人組。でもスゥメタル(リード・シンガー)、モアメタル、そしてユイメタルはそれ以上の存在であり、その音楽は世界に対して非常にドラマティックな効果を与えてきた。そしてこのことが、このバンドを今週の新しい音楽スポットライトに登場させた理由だ。

長年に渡り、私たちのスポットライト(私たちの新しい音楽の発見としても知られる)は、国際的な音楽に注目し、フランスのシンガー、インディラから謎めいたストロマエ、そしてバイオリンのダブステップ・アーティスト、リンジー・スターリングまで取り上げてきたし、そのどれも上で読むことができる。でも今回、私たちは日本へ向かっていて、これまでお気に入りのKポップ・ビデオについて議論したことがあるけれど、日本のアイドル・バンドはまったく違ったフォロワー、コンセプトのスタイル、そして音楽的影響を持っている。BABYMETALはおそらく最も興味深い現象の一つであり、そのツアーは世界中でソールドアウトになり、そのファンはあるがままにそのメタル・メンバーに合わせて思いっきり楽しんでいる。

このコンセプトは新しいもののように思われるが、その手法はそうではなく、グループは、その強力なインストゥルメンタル・ルーツとシンガーたち、三人全員のステージにおける存在感から利益を得ている。スゥメタルがメイン・ボーカルの大部分を担当しているが(おそらく彼女の18歳という年齢によるものだろう)、モアメタルとユイメタルはとても印象的なサポート・ボーカルを行い、年齢を重ねるにつれて、さらに関わるようになっている。メインストリームでの名声や数多くのオーディエンスの間で高まる人気を考えれば、このことで5年の内にこのトリオが何を達成できるのかについての質問を避けることになる。

だが、BABYMETALをこれほど魅力的なものにしているのは何だろうか? そのエネルギッシュで、熱意のこもったパフォーマンスだろうか? それともウキウキしたパーソナリティーと組み合わせた、彼女たちの個人的なスタイルだろうか? あるいは音楽自体だろうか? たとえメンバー自身がはじめてメタル音楽を聞いたときに「こわかった」ことを認めているとしても、このグループを全体として大好きになるための理由には事欠かない。(BABYMETALは日本のアイドル会社によってグループとして作られた。)奇妙なことに、このことがさらに彼女たちを愛らしく、かわいらしくするのだ。

それぞれのメンバーは、グループのシグネチャーとなる色(黒、赤、銀)の残りにぴったりとむすびつく、独自の微妙でユニークなスタイルを持っている。スゥメタルは通常、異なった胴のスタイリングあるいはカバーを持っており、髪の毛はポニーテイルだが、モアメタルは、巻き毛のおさげで、通常はチュチュを着ており、ユイメタルは複数のより小さな巻き毛のおさげと、これに合うチュチュをまとっている。熱心な観客を大いに喜ばせる、このグループが演じるシグネチャーである手の動き、サイン、ダンスは言うまでもない。そして「フォックス・ゴッド」に対する忠誠(BABYMETALバージョンのメタルを「楽しむ」指のサイン)を忘れてはならない。このすべてがBABYMETALを創り上げているものであり、このアイドル・グループは、創り上げるアルバム毎にますます有名になっていく。

ファースト・スタジオ・アルバムは、シンプルに「Babymetal」と名付けられ、2014年にリリースされており、代表的なナンバー、"ギミチョコ!!"、そして"メギツネ"(バンドの最高の曲の一つ)、"イジメ、ダメ、ゼッタイ"のようなその他のクラシック曲をいくつか含んでいる。このフォロー・アップとして、グループは(素晴らしいアンセム、"Karate"や"Road of Resistance"を含む)2枚目のスタジオ・アルバム、「Metal Resistance」を、今年3月にリリースしたが、これは好意的なレビューを与えられ、日本、英国、オーストラリア、そしてアメリカでチャート上位に急上昇した。このような若いグループにとっては信じられないような偉業だ。

このトリオにとって将来は確かに明るく、メタル音楽に合わせてロックする3人の若い女の子たちの魅力を理解するのは難しいかも知れないが、ビデオかコンサートを観れば、たぶんなぜか分かるはずだ。そのエネルギー、ユーモア、そして個性がそのパフォーマンスごとに輝き、たぶんBABYMETALを聴き、見ることから得られる純然たる喜びが、他の人々に一歩下がらせ、たぶんこれまで一度も聞いたことがないような何かに没頭させるのだろう。

▼元記事
http://www.scenesisters.com/2016/05/babymetal-new-music-spotlight.html?m=1


[Metalholic] メタルホリック投票結果発表

メタルホリックの2016年ベスト・メタル・アルバム(これまでのところ)

ラスティン・ローズ(2016年5月19日)

俺たちはまだ2016年の半分までも来ていないが、すでに1年分に値する素晴らしい新しいメタルを手にしている。今週の投票は、これまでのところ、どのアルバムが最高だったかを選んでもらうというものだった。すべて読者が選んでいる。これまでのリストに抜けているアルバムがあれば、コメントか、下の投票の「その他」に付け加えてくれれば、投票者が検討できるように追加する。

複数のアルバムに複数回投票できるので、声を上げて、何度も戻ってきてくれ。

2016年より前にリリースされたアルバムや、今年まだリリースされていないアルバムは付け加えないでくれ。これは2016年1月1日から2016年5月20日までにリリースされたアルバム限定だ。

更新:結果が出た。今週合計30,000票が投じられ、メタルホリックの読者は、2016年のこれまでのところのトップ25メタル・アルバムを評価し、選んだ。

BABYMETALのファンが書いたように、自分たちが支持していることを示すために、群れをなしてファンがやってこなければ、票にならないし、実際BABYMETALのファンはそうしたので、12,000票以上を投じた。日本の不思議なメタルと接戦を繰り広げたのはスウェーデンのAVATARで、その新譜、「Feathers & Flesh」は、最後の24時間まで「Metal Resistance」とほとんど首位を入れ替わり立ち替わりしていた。総投票数の3分の2以上に当たる両バンドとそのファンにデビルホーンを掲げよう。

順位:

1. Babymetal – Metal Resistance    
12,114票
2. Avatar – Feathers & Flesh    
8,529票
3. Megadeth – Dystopia    
1,274票
4. Anthrax – For All Kings    
1,257票
5. Avantasia – Ghostlights    
1,209票
6. Rob Zombie – Electric Warlock Acid Witch Satanic Orgy Celebration Dispenser    
1,037票
7. Amon Amarth – Jomsviking    
875票
8. Flotsam and Jetsam – Flotsam and Jetsam    
636票
9. Destruction – Under Attack    
613
10. Helion Prime – Helion Prime    
531票
11. Striker – Stand in the Fire    
514票
12. DevilDriver – Trust No One    
279票
13. Ihsahn – Arktis    
256票
14. Izegrim – The Ferryman’s End    
128票
15. Kvelertak – Nattesferd    
95票
16. Dream Theater – The Astonishing    
89票
17. Hatebreed – The Concrete Confessional    
75票
18. Fleshgod Apocalypse – King    
71票
19. Killswitch Engage – Incarnate    
69票
20. Haken – Affinity    
65票
21. Fallujah – Dreamless    
64票
22. Abbath – Abbath    
58票
23. (同点) Holy Grail – Times of Pride and Peril    
57票
23. (同点) Rhapsody of Fire – Into The Legend    
57票
25. Deftones – Gore    
53票
総投票数:30,005票

投票してくれたみんな、どうもありがとう。今年の残りがどのようになるか、そして今回選ばれたアルバムがどれだけ持ちこたえるのかを楽しみにしよう。

▼元記事
http://metalholic.com/best-metal-albums-2016-far/


[Mosh] BABYMETALウェンブリー・リポート(未訳だったもの)

BABYMETALがフォックス・ゴッドの力をウェンブリーにもたらす(ライブ・レビュー)

ドネイ・クランシー(2016年4月11日)




BABYMETALの"ギミチョコ!!"の音楽ビデオが2014年にバイラルになったとき、2年後に伝説のウェンブリー・アリーナでヘッドライナーを務め、12,000人の観客を前に演奏することはもとより、5分続くだろうと思った人さえ多くはなかっただろう。今夜、BABYMETALはギミックではなく、この会場が目にした最もユニークで、摩訶不思議で、素晴らしいショーの一つとして、歴史に残るだろう、拍手喝采の公演を行った。

BABYMETALのギグのお約束として、ラジオ1のダニエル・P・カーターが落ち着かない観客を暖めるために何曲か回した以外、前座はない。最前列を確保するために一部のファンが徹夜で泊まり込み、多くが徹底したBMのコスプレをして、このカワイイ・トリオのトレードマークであるゴシック・ロリータ衣装をまねていたことは特筆に値するだろう。

スゥメタル、モアメタル、ユイメタルがようやくステージに立ち、神バンドがBABYMETALのいつものオープニング・ナンバー、"Babymetal Death"の演奏を始めると、会場は完全な狂乱状態に陥り、巨大な爆音がヒステリーに輪を掛けた。舞台装置は、信じられないようなものだったし、公演の一部となっていたが、今ではもう、誰もがBABYMETALは中途半端なことをしないことがわかっている。

バンドのセカンド・アルバム、「Metal Resistance」がこのショーのわずか1日前にリリースされたことを考えれば、相当部分の観客が、既にやはり日本語で新曲に合わせてシンガロングしていたことは驚くべきことだ。クセになる"あわだまフィーバー"では、みんなが「チュー・チュー・チューインガム」について陽気に歌っていたし、"META メタ太郎"や"Amore"はライブで初披露となったが、本当に素晴らしく聞こえた。"ド・キ・ド・キ・モーニング"や"メギツネ"、そしてもちろん"ギミチョコ!!"のような以前からのお気に入りも忘れられることはなく、もっとも観客を喜ばせたナンバーの一部となった。

いつも通り、女の子たちのエネルギーのレベルと振り付けは最高であり、素晴らしい技能を披露した達人の神バンドによるミュージシャンシップも同様だった。スゥメタルの圧倒的で感情のこもった歌声はいつも通りであり、ソロ・ナンバー、"紅月"を歌った時、彼女がステージのために生まれたことは明らかだった。この宵を通じてスターウォーズのテーマが流れており、語りがモアメタルとユイメタルはダースベイダーによってダークサイドに落ちてしまったと伝え、"4の歌"が始まったが、これは楽しみのほんの一部だった。

この夜の観客を見ると、BABYMETALのパワーを理解することになる。英語のバラード、"The One"がBABYMETALのすべてをまとめている。ヒゲを生やしたメタルヘッドだろうと、人生でこれまでメタルのギグに行ったことのない人だろうと、音楽を通じて、あらゆる職業の、世界中の人間を一つにするのだ。このショーがバンドの母国、日本にライブ・ストリーミングされたことが、このことをさらに特別なものにした。

BABYMETALは、エピック・ナンバー、"Road of Resistance"で、このスリリングな宵の幕を閉じ、この夜で一番大きなサークル・ピットを創り上げた。「これはメタルじゃない〜」と文句を言っている人々よ、ここには少なくとも12,000人のそれに反対する人々がおり、世界中で何十万という人々がメタル・レジスタンスに対する忠誠を誓っているのだ。

評価:9/10

▼元記事
http://mosh.hitthefloor.com/reviews/babymetal-bring-the-power-of-the-fox-god-to-wembley-live-review/


2016年5月24日火曜日

[Billboard] 日本の現象、BABYMETALはどのようにポップのイメージの中で作られたか

日本の現象、BABYMETALはどのようにポップのイメージの中で作られたか

アヌラグ・タガット(2016年5月23日)




BABYMETALで、4月5日のチャートで39位に入り、ビルボードのトップ40入りした本当に、本当に珍しいバンドが、頭を揺らし、ギターをシュレッドするヘビー・メタルに乗せて甘いポップ・メロディーを歌う十代の女の子三人組、BABYMETALだ。設立以来38年になる東京のエンターテインメント会社、アミューズによって創り出されたこのグループは、国内、そしてYouTube上で数百万のフォロワーを得ている。4月にザ・レイト・ショー・ウィズ・ステーヴン・コルベアで演奏された"ギミチョコ!!"や"Karate"といった曲のおかげで、BABYMETALは日本のJポップが支配するサーキットを離れ、北米や欧州をツアーできるようになった。

アミューズの幹部が—誇り高く—語るのを聞くと、BABYMETALのあらゆる動きは、バッキング・ミュージシャンの死神のようなフェースペイントまですべて計算されていることになる。「私たちはスタジオやツアーで一緒に作業する全員からビジュアルまで選んでいます」と、BABYMETALのスヴェンガーリであり、プロデューサーである小林啓、通称コバメタルは語る。オフステージでは比較的無名なコバメタルは、2010年にグループが誕生して以来、ずっと関わってきた。「作曲家とミュージシャンのチームの全員がメタル・ミュージックのファンです。メタル・ミュージシャンやシーンの人々全般に評価されることは、自分たちがやっていることが何か正しいものであることを証明しています」

実際、作り物のバンドに関していえば、エンターテインメント会社がリアリティーTVからヒントを得たようなオーディションのシナリオでグループを創っている、日本のKポップやJポップ産業のような組立ラインではまず見られない、一種の信頼を積み上げてきたように思える。SLIPKNOTのコーリー・テイラー、GUNS N' ROSESのスラッシュ、そして最近では、BABYMETALは「これまでに見たこともないようなもの」であると驚いたロブ・ゾンビが、チュチュをまとったおさげのスゥメタル、ユイメタル、モアメタル(それぞれ18歳、16歳、16歳)を評価してきた人々の中に含まれる。だが日本のカワイイ文化の標本であるこの女の子たちが、レディー・ガガやMETALLICAの前座を飾ってきたという特徴を持つとしても、BABYMETAL自身の国内での吸引力は、アリーナ・クラスのグループであるONE OK ROCKやPERFUMEを含むアミューズのアーティストの中では、より小さい方のバンドに入る。(アメリカでは、BABYMETALの「Metal Resistance」アルバムは、4月1日にソニーの子会社であるRED Associated Labelsからリリースされた。)BABYMETALにとっての違いは、「何が海外でうまくいくのか」を知っていることであり、「ああいった(他の)バンドは海外をツアーしていない」ということになる。

同じように重要なこと、それはビジュアルをきちんとやることだ。振り付けされたダンスの動きや衣装替えから、花道と墓でロンドンのウェンブリー・アリーナを飾ることまで、BABYMETALはそれぞれのショーで視覚的な幕間を創り上げる。そして主に男性の観客がいる。もちろん、メタルの男女比は偏っているが、これこそが、この激しいリフとドラム・ワークに合わせた甘いポップのフックの融合そのものを通じて、橋渡しをしたいと望んでいることの一つだと小林は言う。「メタルを余りよく知らない人々、あるいはメタルにちょっと興味がある人々にアピールするはずです。同時に、メタル・ファンが楽しめるものを提供することです。曲を書くときに、このことが私たちにとってとても重要なのです」

「アミューズは、このグループのプロモーション、特に1曲限りのYouTubeの謎となりえたものを、ずっと長続きするなにかに変えたことについて、素晴らしい仕事をしました」と、東京で活動している日本音楽のジャーナリスト、パトリック・サン・ミシェルは語っている。「どの日本人アーティストやレーベルが、BABYMETALの戦略をコピーしようとするのかを見ると面白いでしょう」

グローバル市場が待っていますと、ロサンジェルスのロック・プロモーター兼フェスティバル・プロデューサーのダニー・ウィマーは語っている。「12歳で5 SECONDS OF SUMMERを見た子供たちは、いまは15歳になり、何かもっと反抗的なものを求めています。何かが起こっているんです」

追加レポート:レイ・ワッデル

この記事は5月28日付ビルボード誌に初掲載されました。

▼元記事
How Japanese Phenoms Babymetal Were Made in Pop's Image

[速報版の訳です。ビルボードに正式な日本語の記事が掲載されたら削除します]


2016年5月23日月曜日

[Topman Blog] フランク・カーターが選ぶダウンロードで見るべきバンド(BABYMETALのみ)

フランク・カーターのダウンロード・フェスティバルで絶対に見るべきバンド

2016年5月20日
RATTLESNAKES、PURE LOVE、そしてGALLOWSのフロントマン、フランク・カーターが、今年のダウンロード・フェスティバルで見逃せないのは誰かについて語った。そして彼が怒れる、妥協のないモダン・パンクの救世主である(そしてまったく恐ろしい)ことを考えれば、信じて良いだろう。

("Karate"へのリンク)

BABYMETAL
「バトル・ロワイヤル」という映画を見たことがあるか? このバンドはあの映画の音楽版だと感じている。金床のようにヘビーで、ものすごく摩訶不思議で、スーパーカワイイ! 渋谷のスパイス・ガールズであり、彼女たちはいま演奏しているパンク・バンドのほとんどよりももっとパンクだと思う。

▼元記事
http://blog.topman.com/blog/frank-carters-must-see-bands-download-festival/


[Worship Metal] ダウンロード2016で見るべきバンド(BABYMETAL部分のみ)

ダウンロード2016で見るべきバンド(BABYMETAL部分のみ)

ウォーシップ・メタルが期待するダウンロード2016で見るべきバンド!
英国最大のメタル・フェスが間近に……

スチュワート・ベル(2016年5月21日)

BABYMETAL

子供を正しく育てているメタルヘッドの両親の多くは、パワー・メタルの見せびらかしと時折テクノ・フリークアウトを放り込んだ、ハロー・キティ・ミーツSLIPKNOTというBABYMETALのブランドを意識するだろう。

残りは、メインストリームのロック・プレスを飾るばからしいほど幼く見える数名の日本人の女の子たちを意識するだろう(そしてむかつくかも知れない)。

BABYMETALの矢継ぎ早のスーパーヘリウム・パワーのボーカルと曲……何についてかは分からないが……について何を感じるにせよ、"ギミチョコ!!"や"Karate"のような曲は、当日何人かの心に構造的な変化をもたらすほどヘビーでキャッチーであることは否定できないだろう。

▼元記事
http://www.worshipmetal.com/features/worship-metal-looks-ahead-to-download-2016s-must-see-bands/3/


[Heavy Blog Is Heavy] BABYMETALシカゴ・ライブ・レビュー

シカゴのハウス・オブ・ブルースにおけるBABYMETALとの夕べ(2016年5月13日)

カイル・ガッド(2015年5月17日)




期待というのは面白いものだ。昨年、ほとんどほぼ同じ日に、俺はシカゴのハウス・オブ・ブルースでBABYMETALがステージに立つのを見ることができた。これは2015年5月14日のことだった。

あまり楽しめなかった。

何よりも、俺は非難と憤慨で一杯だった。観客は基本的に俺が「オタク」と考えるような連中で一杯だった。俺の意見では、スーパーファンであるという理由で俺の怒りに値するひどいスーパーファンどもだ。チームは、北アメリカ、そして世界中の場所で好ましい効果を得ていたが、日本でオタクであるということは、まず自分から好んですることではなく、ほぼいつも軽蔑される。

脇道に逸れたようだから、最初の話に戻ろう。期待というのは面白いものだ。

1年後、最近の「Metal Resistance」のリリースにより2枚のアルバムを経て、また別のBABYMETALのショーに行くことになり、前年の体験からの感情は捨てて、楽しもうとした。確かに、満杯のハウス・オブ・ブルースは楽しむには難しい場所だ。平均より大きい会場に1,000人の観客? どこに立とうが地獄のように暑く、いつも体に近すぎるところに何人かいる。でも素晴らしいショーでこういったことのすべてが消え去るように思われ、今年のBABYMETALの演奏は、その言葉にふさわしいものだった。

このショーと昨年のショーの構造はかなり似ていた。最愛のスターウォーズ風の長いナレーションによるイントロに続いて、"Babymetal Death"の悪意ある演奏が始まるが、関係者にははっきりとした違いがあった。つまり、観客、バンド、そして主に俺自身だ。問題というのが自然と解決することができるというのは何かおかしなことだ。昨年のBABYMETALの演奏と同じ連中がかなりいたと思うんだが、新しく、たぶん「より本物の」ファンもたどり着いていたようだ。小ちゃな女神のトリオとしてこのバンドを崇拝する代わりに、音楽を本当に楽しむ連中だ。概して、俺の立場はこれだ。BABYMETALの音楽が好きで、ほとんど毎日、皮肉なしで楽しんでいる。だからこそ俺はあそこにいたし、同じ理由でBABYMETALのライブを見続けるんだ。

俺は躊躇なく、ここにいる多くの連中が俺と同じように感じていると言える。なぜなら、信じられないほどへつらう代わりに、単純にショーを楽しむことに集中していたからだ。ちょっとばかり興奮しすぎている、道に迷ったような奴とかコスプレをしている何人かといったのもいたが、今回は(ありがたいことに)少なかったように思えた。

でも何よりも、BABYMETAL自身に関わっている連中、特にスゥメタル、モアメタルとユイメタルが一番成長していたのかも知れない。メタルのプロダクションやマネージメントに関して、信じられないレベルのコントロールがなされているという感じが、日本からのバンドにはつきまとう。俺が聞いた話だと、海外の演奏は、とても束縛されていると理解をせざるを得ない。でも今回のパフォーマンスからは、はっきりと分かるレベルでの本質的な成長が醸し出されていた。

振り付けは予想通りとてもかっこよかったが、女の子たちは微笑み、手を振り、シカゴへの愛情を表現し、シンガロングを促し、適当なタイミングで観客に音楽に合わせ体を動かさせることで、観客と言葉を通じてやりとりして見せた。このことはショーの終わりで一度だけ観客に手を伸ばした、完全に振り付けされた昨年のパフォーマンスとははっきりと対照を描いていた。女の子たちは今回、俺たちのために厳密に演じていたのではない。女の子たちはライブをやっていた。

これはハウス・オブ・ブルースでの昨年のパフォーマンスについての一番大きな不満だった。女の子たちがステージに上がるたびに、ショーはまるで事前に録画されたパフォーマンスのように感じられた。真のショーマンシップの例は、神バンドがインストゥルメンタルのブレイクの間に支配した時だけだった。俺は今回はこれが当てはまらなかったことをとても嬉しく思う。そして昨年のショーを繰り返さなかったことも信じられないほど重要で、さもなければこれが俺が最後に生で見るBABYMETALとなっていたかも知れない。

それから、ショーマンシップが信じられないほどいろいろあった。振り付けられていようがいまいが、それは重要ではない。BABYMETALは自然に感じられた。"メギツネ"の間、スゥメタルはさりげなく、しかし勝ち誇ったように、ショーの間手にしていたキツネのお面を投げた。さらに重要なのは"ギミチョコ!!"の間に、モアメタルとユイメタルが大きすぎる人気のチョコバーの絵をかかげたことだ。この間、スゥメタルは有名なこの曲のコーラスを繰り返し、観客にシンガロングするよう励ました。そう、これは曲の中でバンドがやるべき種類の「ネタ」だが、決してわざとらしくは感じられなかった。とてもリアルで、とても魅力的で、このいずれもがBABYMETALのライブ演奏で本当に必要とされていたものだ。そしてここでBABYMETALは絶対的だった。

最初に述べたように、期待というのは面白いものだ。俺の大きな部分は、昨年の演奏の再現を予想していた。だから見に行ったんだが、俺はもう一度失望することで、BABYMETALをライブで二度と見に行かなくていいようにしようと思っていた。でも俺の中には小さな希望の光もあって、ありがたいことに、その光が勝ったんだ。

メタル・レジスタンス・万歳、BABYMETALよ永遠なれ。

▼元記事
http://www.heavyblogisheavy.com/2016/05/17/an-evening-with-babymetal-at-the-house-of-blues-chicago-may-13th-2016/


[プログレ] CAMELライブ・レポート(独自記事)

CAMELライブ・レポート(独自記事)

CAMELが16年ぶりの来日ということで見てきました。実は最初の日本公演である1979年 Breathless Tour(ブレスレス・ツアー)(Japan Tour '79)で見て以来、僕にとっては実に37年ぶり!のCAMEL。ちなみにその時はアンドリュー・ラティマー(ギター、ヴォーカル、フルート)、アンディ・ウォード(ドラムス)、リチャード・シンクレア(ベース)、メル・コリンズ(サックス、フルート)、デイヴ・シンクレア(キーボード)、ヤン・シェルハース(キーボード)という編成で、当時は来日など考えられなかったCARAVANを見に行ったような感じでした。(後年HATFIELD AND THE NORTHも来日したもんねえ。)

今回はアンドリュー(以下「アンディ」)、コリン・バース(ベース、ヴォーカル)、デニス・クレメント(ドラムス)、それにピート・ジョーンズ(キーボード、ヴォーカル)という4人編成。最近のバンドはサポート・ミュージシャンを連れてくることも少なからずあるので、メンバーこそ違えどオリジナル・バンドと同じ編成というのはある意味すごく新鮮でした。

会場は六本木のThe EXという自分も初めて行く箱で、今月やった他のバンドを見るとSILENT SIRENとかDOLL ELEMENTSとかだから、久しぶりのCAMELというのを考えるとちょっと小さい感じはしましたが、その分だけバンドとの距離が近く感じられるライヴでもありました。ちなみに前から6列目で、目の前にアンディがいる感じ。

選曲はベスト・オブという感じで、「Breathless」を除き、「Stationary Traveller」で一度解散する前のアルバムから満遍なく演奏したという印象です。簡単に各曲について触れると、オープニングはファースト・アルバムの"Never Let Go"で、ヴォーカルはピート・ジョーンズ(若手のTIGER MOTH TALESのメンバー)がヴォーカルをとったんですが、これがまた美声でびっくり。彼は視覚障害があるので、ずっと座ってのプレイですが、楽器の持ち替えを含め、健常者と変わらないような素晴らしい演奏を聞かせてくれました。

次は「Mirage」の"White Rider"で、こちらはかなりヘヴィーな演奏。続いて、個人的には最初の山、"Song Within A Song"が演奏されました。アンディはフルートも吹き、あの懐かしい雰囲気が戻ってきました。この曲はやっぱり中間部のゆったりとしたギターとベースのユニゾンが美しく、40年前にタイムスリップしたような気がしました。

続いて「Rain Dances」からの"Unevensong"をはさんで、「The Snow Goose」からメドレーで3曲。後半になるほど熱がこもってきて、このへんからエンジンがいよいよかかってきた感じ。さらに「Moon Madness」から3曲。"Spirit of the Water"はコリンのヴォーカルにアンディのリコーダーがメイン。"Air Born"はやはり名曲としかいいようがない。そして前半のハイライトが"Luna Sea"、泣くようなアンディのギター、ピーター・バーデンスを蘇らせたようなピートのキーボード・ワーク、そして後半のアンディの泣きのギター・ソロとコリンのベースとのユニゾン。これ1曲だけでも来た甲斐があるというもの。

「Nude」はリリース当時はピンとこなかったアルバムなんですが、先日ゆえあって、「Nude」から'00年代のライヴ盤まで全部聴き直してみたんだけど、良くできているアルバムだと思いました。中でも"Drafted"はやっぱり美しくて、前曲との対比も良かった。さらに「I Can See Your House From Here"から"Ice"。個人的にはいかにもキット・ワトキンスというキーボード・ワークをフィーチャーした"Hymn to Her"の方が好きなんだけど、こちらはステージだと泣きまくりのアンディのギターがより効果的に響く。英国の哀愁ですね。

続いて、「怒りの葡萄」を題材にした、'90年代への復活作であった「Dust and Dreams」から"Mother Road"と"Hopeless Anger"。このアルバムもこの間聴き直したところで、きちんとしたプログレ作として仕上がっているのも魅力。'90年代以降はアンディのルーツであるブルースがよりはっきりと前面に出るようになっていて、この2曲でもブルージーな泣きのプレイが次々と襲ってくる感じ。今回のライヴで一番ノリが良かったと思います。

本編の最後は、この曲をクリス・レインボウとギー・ルブランに捧げるという一言があってちょっとうるっときました。ギーにはもう15年以上前に一度会ったことがあるんですね。それで意気投合して2時間ぐらい話してた記憶があります。自分よりも若いギーが54歳の若さで亡くなり、どうにも諸行無常を感じざるを得ないです。なので、"Long Goodbyes"は、今回聴いた中で一番染みた個人的なハイライトになりました。歌詞も覚えているんで歌いっぱなし。アンディのギターも感動的なくらい泣きまくって、ああこれがプログレだよなあと思いました。アンコールは「Mirage」からお約束の"Lady Fantasy"。

一期一会ツアーということだけど、どうやらまた来てくれそうだなと思いました。


[I'm Music] キャロライナ・レベリオン2016第3日目レビュー(短いです)

キャロライナ・レベリオン2016第3日目レビュー(短いです)

jpdeuce73(2016年5月17日)

2016年キャロライナ・レベリオンの駐車場は、「ゾンビ」の一シーンのようだった。人々がイベントの最終日に集まるために待っている行列に加わるために、足元のおぼつかない人々の姿はゾンビに似ていたからだ。こういった連中の多くは、これまで3日のフェスに参加したことがなく、既にこれから待ち受ける、また12時間に足元も重かったのだろう。

観客が生気を取り戻し始めた頃には、UNLOCKING THE TRUTHとCODE ORANGEが第3日をスタートさせた。ROYAL THUNDERは、誰もが目を、そして耳を向けておくべき新し目のバンドの一つとして、とても早い時間に素晴らしいセットを披露した。BABYMETALの観客の多くは、自分たちが何が何だかわかってはいないが、とにかく見てみようという好奇心旺盛な連中だった。日本からやってきた女性トリオは、一部の観客を混乱させたが、それ以外の多くを思い切り楽しませた。BABYMETALはすべての人のお気に入りではないが、ロブ・ゾンビが大好きで、そしてロブが大好きならば、そんなに悪いはずがない……よね?

(以下略)

▼元記事
http://www.immusicmag.com/2016/05/carolina-rebellion-2016-day-3-review/


2016年5月22日日曜日

[The Independent] 「Metal Resistance」レビュー

アルバム・レビュー:BABYMETALの「Metal Resistance」は、日本のメタル・ミュータントだ

ロブ・ジョーンズ(2016年5月21日)

星5

人生の半分以上をメタルを愛してきたこのジャンルのファンの大ファンの一人である私でさえも、多様性のあるジャンルであるメタルがしばらくの間袋小路に入り込んできたことは認めざるを得ない。他から際立つような本当に素晴らしいバンドはそれほど出てきていない。それから、良いにせよ悪いにせよ、たまに何かをリリースしたり、リユニオン・ツアーで素早くカネを手にしたり、ファンが大好きな往年のアルバムを丸ごと演奏したりする偉大なバンドがある。でも何よりも、メタルを前進させ、新鮮に響かせることについて、新しく、違ったことはそれほどなされていない。

BABYMETALについて語ることができる多くのことの一つが、君の反応を得られるということがあると思う。大好きになるかも知れないし、大嫌いになるかも知れないが、いずれにせよ、それは人が気付くだけの何かをやっているということを意味する。それはこのバンドが何か違ったことをやっているからであり、それはこの私のお気に入りのジャンルが必要としているものだ。

BABYMETALは、例を挙げれば、スピード・メタル、パワー・メタル、ブラック・メタル、そしてインダストリアル・メタルといったメタルの様々なジャンルを、そちこちで日本のポップやその他の音楽的影響と融合している日本のバンドで、自分たち「カワイイ・メタル」と呼ぶ独自のジャンルを創り出している。このバンドはとてもうまく、通常の優れたメタル・シンガーやスクリーマーがフロントであれば、ヘイターはもっと少ないだろう。でもBABYMETALのフロントを務めているのは、日本のポップ・スターである3人の十代の女の子たちだ。彼女たちは(ほぼすべて日本語で)歌い、踊り、フリルの付いたアニメ風のドレスを着ている。ノルウェーのブラック・メタル・バンドのように見える。正直なところ、こんなものはこれまで見たことも聞いたこともないし、Jポップとエクストリーム・メタルの融合などうまくいくはずがないと思うだろう。でも実際には絶対的に素晴らしいのだ。

BABYMETALのセカンド・アルバム、「Metal Resistance」は、DRAGONFORCEのハーマン・リとサム・トットマンが共作した、疾走感のあるパワー・メタルの傑作、"Road of Resistance"で始まる。そこから、襲いかかるようなパワー・アンセム、"Karate"、よりインダストリアルに響く"あわだまフィーバー"と"GJ!"、スカ・メタルでダブステップ・メタルな"Yava"、トリップ・ホップの影響下にある"From Dusk Till Dawn"、そして'80年代風のパワー・バラード、"No Rain, No Rainbow"などの素晴らしい曲が続く。これは、単に「Metal Resistance」で起こっていることの表面をひっかいたにすぎない。

こうした曲の中で、1曲だけ英語で歌われているのが、やはり'80年代風のパワー・バラード、"The One"だ。

驚くべきことは、自分が日本語を話さないからといって、曲で何が歌われているのか分からないことが気にならない点だ。そのことはどれだけ曲が素晴らしいのかを示している。この音楽はとても素晴らしく、ボーカルの歌いっぷりはものすごい。BABYMETALは、BABYMETALでさらにいっそうの努力をしており、正直なところ、私は次のアルバムが待てない。このバンドを試して欲しい。どれだけ素晴らしいか、君自身が驚くはずだ。

▼元記事
http://suindependent.com/babymetal-metal-resistance-album-review/?platform=hootsuite


2016年5月21日土曜日

[Appears] ちょっとした運、でもほとんどは努力

ちょっとした運、でもほとんどは努力:BABYMETALの奇妙さと魅力

appearsdx(2016年4月28日)




マーティ・フリードマンは正しくもあり、間違ってもいる。Jポップのアイドルはものすごいし、マーティは「僕が日本から紹介したものはすべて、日本の外でも成功するし、それもまもなくだ。僕はまだそうなっていないことに驚く。僕は今年、あるいは来年、何かが爆発するということを言っている。なぜならばこれはあまりに良いものだからだ」と感激しながら、この点を強調した。4年後、私たちは音楽の風景に小さな、ほとんど気付かないような亀裂を観ている。PERFUMEが欧州と北米のツアーを成功させており、行き先に主要な都市を加えている一方、メタル・アイドル、BABYMETALは、日本好きの観客ばかりでなく、常に新しく違ったものを探している好奇心に満ちたヒップスターの両方の要求を満たしている。後者については、今週のニューヨーカーに掲載された、マシュー・トランメルによる十代の流行の発信者に関する記事、「Teanage Dream」に登場したことを挙げれば十分だろう。

「続けざまの反逆、ロマンティックなのぼせ上がり、そして気後れしない実験主義によって、この十代の連中は、ポップの中核となる挑発を再生することが得意であることを証明して見せた。その間、技術によって、マネージャーやレコード・レーベルの導きの有無にかかわらず、十代が自分の美学をメインストリームに注ぎ込むことが容易になった。」(70)

最後の点はいきすぎで、簡単に説明されているこのようなアーティスト(ラッパーのノベリストやコダック・ブラック、ピアノの達人ジョーイ・アレキサンダー、ポップ・スターのラプスリーなど)は、「メインストリーム」の成功などは達成しているとは考えられないが、絶対的な成功であることを主張しなければ、ニューヨーカーがニューヨーカーでなくなってしまう。タイム誌の2001年秋の特別号は、宇多田ヒカル(ちなみに彼女はフォキシー・ブラウンやTHE NEPTUNESと一緒にアメリカ・デビューに取り組み、とても若くして(28歳くらい)引退し、おそらく神経科学者になることを計画している)をフィーチャーしており、このような記事は、何かしらの現象の始まりというより、上述のアーティストの西欧における露出のピークとなる傾向があるが、BABYMETALは相対的に大きなスペースを得ている。トランメルは書いている。

「曲は中毒性はあるが、BABYMETALの最も優れた財産は、他にない、Jポップの演劇的な壮観さとメタルの原始的な精神の組み合わせである。それぞれのジャンルにこだわる者はファンになる。BABYMETALは日本で大成功を収め、その名声は米国、そしてロンドンでも高まっている。…BABYMETALの劇は、最高のポップスのように、すぐにそれと分かるし、とても新しい。(78)

これは疑いもなく西洋的な説明だ。事実、Jポップのファンにとって、若い十代の女の子が聞いたこともない、あるいは率直に嫌いなジャンルで踊ったり歌ったりしていることは、別に新しくもないし、BABYMETAL以前の日本のアイドル・グループがそれ以上にうまくやれたかどうかは議論があるだろうが、行われてきた。「とても新しい」という見方は、メタルが主に男性の領域のままであるアメリカン・ポップにとって新しいだけだ。男性オタク(ええと、最も重要な連中)、そしてその懐疑的な友人たちに対して、より早くアイドルを売りつける素晴らしい方法が、意思の合致によって特定されるまでは、このこともまた、日本でも同じだった。伝統的に「男性的な」ジャンルで、若い女性アイドルを代弁者にすることにより、攻撃的なメタル・ソングを歌う十代の女の子たちの不調和な魅力と未探求の並置を創り出し、おおっぴらに夢中になれる何かでファンの財布を誘惑したのだ。このことで、アイドル・ビジネスはさらにメインストリームな売上への道を開いた。音楽がソフト・ロックやバブルガム・ポップでないという理由で、突然、ポスターやフォトカードを集めたり、握手会に出席したり、アイドルを観るためにコンサートに行くことが、若い男性にとっても、より年長の男性にとっても、少しばかりおかしなことではなくなった。この音楽はヘビーで本物であり、尊敬に値し、計り知れない技能と才能を持つ、ジャンルの真の名人たちによって作曲されているからだ。このジャンル(ここではすべてに対して包括的なアンブレラ・チームとしてのアイドル・ポップ)にはいつも男女のファンがいたが、女性ファンは部外者という傾向がある。女性アイドル、特にどんどんエッジが効いたものとなるハード・ロックやメタル音楽のフロントを務める女性がいる場合、男性のオーディエンス、特に関連するマーチャンダイズの販売についていくだけの購買力がある年上の男性オーディエンスに対して娯楽を提供している。女性ファンは、いわばおまけのような利益であり、歓迎されるべき副産物だが、対象ではまずなく、だからこそ通常は、a)男性の関心、特に市場が飽和化するにつけ、ももいろクローバーZのようなスーパーニッチな関心を対象とするか、b) 少年や男たちが女の子たちが考えたり、話したり、白昼夢を見たりするようなものを対象とする歌詞の内容が多いことになる。

少女や女性を対象にマーケティングされている実際の女性アイドル・グループはほとんど存在せず、その多くは、E-GIRLSやFAIRIESのようにガール・グループあるいはダンス・グループといった表現を好む、より幅広い定義にあるもので、純粋なアイドルではない。女性ファンは、この種の女性が一般に好むと思われている、若い少年や男性がよりソフトで、心のこもった、甘ったるいポップ・ミュージックをリリースするジャニーズのアイドルの方向へとおびき寄せられている。例えば、撮影会は危険がなく、可愛らしく、抱きしめたくなるようなものとして男性アイドルを示し、そのシングルやアルバムがこのことを強調する。Da-iCEやCHOSHINSEIのような新しいKポップの模倣者の一団が、アイドル少年グループに予想される概念を再定義しようと試みてはいるが、むしろ例外であり、数の上ではとても売れているライバルたちに圧倒されている。EXILE、KET-TUNや最近ではNEWSのようなグループであっても、最も攻撃的な場合でもヘビーなダンスポップを好む。これも批評の世界では伝統的に過小評価されてきたジャンルだ。

多くの意味で、これは日本のアイドルのマーケティングと配給を構成する驚くべきジェンダーに関する二進法のしるしである。音楽自体の目的としては、巨大な男性オーディエンスを構成するジャンル(ハード・ロック、メタル)は、正当であり批評的な関心を集めるに値しうるが、女性が楽しんでいるものは、誰も真面目に受け止めることがない簡単な仕事と考えられている。この考えの下では、BABYMETALのようなグループが、一定のアメリカのサブカルチャーのサークルの中で成功できたことは驚きではないし、西欧メディアの記事が、BABYMETALのマテリアルはメタル・ジャンルのベテラン(奈良崎伸毅、ハーマン・リ、サム・トットマン、上田剛士など)によって作曲されていること、あるいは女の子たち自身がMETALLICAからSLAYERまでのメンバーから影響を受け、あるいは評価されていることを常に読者に想い出させることで、その関心を正当化する必要を感じている。そうでないものはほとんどなく、多くの意味で、こうした人々はBABYMETALの存在を正当化することに貢献している。このような但し書きのもとで、たとえジミ・ヘンドリックスが死から復活して曲を書いてくれたとしても、アメリカで(自分で曲を書いたり、楽器を演奏したりしない)日本の同様の男性グループや少年バンドが成功を収めることを想像するのは難しい。音楽にとってミューズであったり、見栄えが良かったりするのであれば、女性にとっては、好ましくないとしても、受け入れられるものであるように思えることから、PERFUMEのようなグループは、プロデューサーの中田ヤスタカを理由として多くの高い評価を得ることができるが、Kポップ・グループ、BIG BANGのGドラゴンのように、自分たちの音楽やイメージをよりコントロールしていない限り、ブレイクできないように思える少年バンドにとって、その逆はない。

ちょっと批評的な音楽の世界におけるジェンダーの分類を脇にのけると、BABYMETALに関する記事をまとめているライターは賞賛に値するだろう。なぜなら、インタビューほど彼女たちのアイドルらしさを示すものはないからで、用意された逃げ口上やリハーサルされたつまらない話が最大の関心事だからだ。自分たちのファンが世界中に広がっていることについてたずねられた菊地最愛は、「誰もが音楽が好きです。音楽は世界の共通言語だと思います。音楽はあらゆる人々にとって素晴らしい結びつきで、音楽はみんなを一つにします」と答えている。これは成熟したパフォーマーの洞察とはまず思えないが、このことはティーンエイジャー、そして日本人の十代としてのBABYMETALの独自の見方について語っており、そのことに彼女たちは誇りを持っている。(水野由結:「BABYMETALの音楽は、ハードな音楽とメタル音楽と日本のポップとサウンドを一緒にしたものです。私たちが日本人でなければ、まったく違ったファンを持つまったく違ったバンドになっていたでしょう」)

マーティ・フリードマンは、日本のポップ・ミュージックは、「運が良い」時だけ、国外のオーディエンスに広がる「タイミング」といったその他の要素は計画できないと考えているが、BABYMETALはゆっくりと、方法論に従って今日性に到っており、その中にはパリ、ニューヨーク、英国でのショー、そして2014年に始まったレディー・ガガのアートレイヴ:アートポップ・ボール・ツアーが含まれている。Noiseyは、同年に短い紹介を行い、Pitchforkのジェイク・クリーランドは2010年から2014年の間のお気に入りの曲の一つとして"ギミチョコ!!"を選んだ。詰まるところ、BABYMETALは伝統的なアイドル・グループ、さくら学院の派生ユニットとしてもともと思いついかれたBABYMETALは、それ自体としてよくやったのであって、運とかタイミングのおかげではない。

事実、BABYMETALのようなアイドル・グループは日本で成功しており、その多くは、日本のアイドルの多くが単に気にしないか、相手にしないような注目と敬意を集めているこのグループよりもずっと優れている。特にPASSPO☆は、とりわけ伝説の「One World」や昨年の「Beef or Chicken?」で、最高品質と多様性をいくつか備えたハード・ロックやメタルを示した。他の例としては、BAND-MAID、ももいろクローバーZ、そしてBiSHがあり、いずれもアメリカではニッチすぎると考えられるだろう。(様々な文脈や説明が確かに必要になるだろう。)

そう述べた上で、まれに文脈を音楽が超越することができる。BABYMETALの素晴らしい新譜、「Metal Resistance」のように。このアルバムは、本当にエピックで驚愕のリスクをいくつか取り、うまくやってのけている。特に先行シングルの"Karate"やほとんどがインストの"From Dusk Till’ Dawn"がそうだ。青木竜太郎がそのレビューで指摘しているように、このアルバムは「1980年のヘア・メタルやシンフォニック・メタルへの会釈であり、たぶんメタルのより先進のサブジャンルよりJポップとミックスするのに向いて」いて、「アイドル音楽の厄介さ」を満たす。「何が好きなのかが分かっていて、正確にその気にいる形で確信を持って作っている」のだ。流行が起こっては消える国で、その新規さをBABYMETALがどこまで維持できるのかを見るのは興味深い。日本のポップ文化が真面目に取られることはめったになく、大多数の反応は一緒に笑おうより笑ってやろうの方だからだ。(公平を期すために、インスピレーションを流行のKポップに求めたとしても、国内のガール・グループだからといって簡単だというわけではないが、FIFTH HARMONYとLITTLE MIXはやろうとしている。)BABYMETALをスティーヴン・コルベアで見ることはとてもエキサイティングだったが、レイト・ナイト・ショーに出演することは何の前兆にもならない。少女時代にたずねればいい。ゴールはいつだって、世界の他の場所から来た音楽が評価され、そのままに、そしてその試みるがままに楽しまれることであって、どのオーディエンスの注目を集めているのか、あるいはなぜかに関わらず、前もって決められた、分かりやすい型にはまることではない。そして少なくともその意味では、BABYMETALはアメリカの冷たい心を誇り高く、自分たちの言葉で少しずつ崩している。

▼元記事
https://appears.wordpress.com/2016/04/28/some-luck-but-mostly-effort-the-anomaly-and-allure-of-babymetal/

[長文なので棚上げしていた少し前の記事です。現在はまた状況が変わっていますね]


2016年5月20日金曜日

[Brisbane Times] レビュー:ヘビー・ロックとハード・ロックの板挟みで(BABYMETAL、ロブ・ゾンビ、BLACK TUSK)

レビュー:ヘビー・ロックとハード・ロックの板挟みで(BABYMETAL、ロブ・ゾンビ、BLACK TUSK)

ティム・バイロン(2016年5月20日)




BABYMETAL:Metal Resistance
星4.5

ロブ・ゾンビ:ELECTRIC WARLOCK ACID WITCH SATANIC ORGY DISPENSER
星3.5

BLACK TUSK:PILLARS OF ASH
星3.5

ヘビー・メタルは、あまりに長く存在してきたので、確かに古ぼけてきていた。ファースト・アルバムを46年前にリリースしたBLACK SABBATHは最近オーストラリアをツアーし、たぶんシニアタウンに引っ越す前に別れを告げた。BLACK SABBATH以来の歳月を通じて、メタルを作るよい方法の多くは、たっぷりと議論しすぎてだめになってしまった。

最近、その多くはかつての栄光を作り直している常連か、デス・メタルの最も純粋な反復を見出そうという深遠さを増すばかりの試みとなっているように感じられる。それでもDISTURBEDの本物のヒットシングル、"The Sounds of Silence"のものすごい最近のメタル・スタイルのカバーは、多くの人々が今でもメタルのアドレナリン・ラッシュを望んでいることを示している。ハードコア・パンクからサイケデリアやJポップまで、他のジャンルとメタルのハイブリッドは、どんどん一般的になっている。

だからJポップ・スタイルの日本の少女グループ・ボーカルをメタルのバッキング・バンドと組み合わせ、カワイイ・メタルと名付けられたスタイルの日本のグループ、BABYMETALにとって、2016年は完璧な時だ。この変わったバンドは、メタルあるいはJポップのカルト的なファンダムを超えたところまで到達している。BABYMETALはオーストラリアのアルバム・チャートでDISTURBEDと共にトップ10入りした。この組み合わせのまったくの厚かましさは、メタルの正当主義に対して、完璧にマニキュアした中指を立てるグループとして理解された。

結局のところ、メタルの連中は音楽を「ブルータル」として満足げに表現することが好きであり、Jポップは存在する一番ブルータルでないジャンルの一つなのだ。西側の耳には、Jポップは甘さ、若さ、誇張された女性らしさ、そして不快なほどしつこいポップ・メロディーを提供しているように響く。BABYMETALは、Jポップを出し惜しみしない。キャッチーなメロディーがあり、カワイイ十代の女の子たちが甘く歌っている。ステレオタイプなメタルヘッドが嫌うようにプログラムされているもののすべてだ。

でもBABYMETALはメタルも出し惜しみしない。彼女たちを支える神バンドは、心配性の親をパニックに陥らせるような激しいリフを提供する。「Metal Resistance」でメタルよりもポップに響く唯一の曲は"No Rain, No Rainbow"で、これはBABYMETAL版の'80年代のグラム・メタル・パワー・バラードだ。それ以外は、バンドは傑出した激しいドラミングと、無調のギター・リフに対するディストーション・ペダルの自由な使用を伴って、ためらうことがない。

その結果は非常に効果的だ。優れた芸術は光と影がすべてだという者もいる。これが本当だとすれば、BABYMETALはJポップの甘さの超新星とメタルのブルータルさのブラック・ホールの間の激しい戦いのように聞こえる。BABYMETALのボーカルのキャンディクラッシュであれ、メタルのバッキングによるテストステロンによるハイであれ、すべてがアドレナリン・ラッシュだ。

例えば、"Karate"はBABYMETALがテイラー・スウィフトとそのBAD BLOOD軍団に対して、わたしたちがぼこぼこにしてやると宣言しているように聞こえる。対照的に"GJ!"は、小悪魔な日本人の女の子たちが、黙示録の激戦の間に、墓の上で縄跳びをして遊んでいるような奇妙な響きがある。クッキーモンスターのような声を出そうとしている長髪の男以上に、小悪魔のような日本人の女の子たちには、確かに何かしら不気味なところがある。

ロブ・ゾンビがフェイスブックにBABYMETALと一緒に写った写真をポストしたときに、コメントでBABYMETALの音楽について不満をもらした退屈なメタル野郎を「あの子たちはお前よりハードにロックする」としかりつけた。たしかにくだらないホラー映画から逃れてきたように見えるメタル野郎の中で、ゾンビは一番楽しんでいるように見える。これはその音楽のわざとらしさからくるものだ。先行シングルの"Well, Everybody's F___in' in a UFO"の偽のヒルビリー・メロディーとリズムはSLAYERの"Reign in Blood"よりも1990年代のノベルティ・バンド、REDNEXの"Cotton Eye Joe"のように響く。ゾンビのインダストリアル・メタルにはサイケデリアとキッチーなアメリカーナ、それに歌詞のロックに対する執着が詰まっている。ゾンビは、ZZ TOPとぜひコラボレーションしたいというような印象を与える。

(以下略)

▼元記事
http://www.brisbanetimes.com.au/entertainment/music/between-a-heavy-rock-and-a-babymetal-hard-place-20160504-golrgq


[TPi] BABYMETALがフォックス・ゴッドをウェンブリーに召喚

BABYMETALがフォックス・ゴッドをウェンブリーに召喚




TPiのステ・ダーハムが、ビクトリー・ツアー・プロダクションのタイス・ロムと、現在最も話題となっているライブ・バンドの照明、音声、映像、そしてステージングの要素を、同社がどのように提供しているのかについて話した。

2016年にこんなことを言うのはナイーブに思われるかも知れないが、ライブ・コンサート・ツアーについては、日本のBABYMETALのようなものは見たことも聞いたこともまずないだろう。未経験者に説明すると、このグループは基本的には自身の神話と物語を揃えた、テアトリカルなステージ・ショーの一環として、アンセム風のEDM風味があるJポップ(主に日本語)を歌う3人の十代の女の子をフィーチャーしたエクストリーム・メタル・バンドということになる。SLAYERとPENDULUMがPOWERPUFF GIRLSの悪魔版のためにバッキング・バンドとしてチームアップしたと考えてみると良い。分かるかな? オッケー。

BABYMETALのような融合に対して期待されるように、対応するプロダクションも同じようにものすごい。完璧なダンス・ルーティン、ドラマティックなセット、そして最もギグにつかれたRAMMSTEINのファンでも眉を上げるような火薬の山。

2016年のワールド・ツアーを派手に始めるべく、BABYMETALは英国ベースの制作管理会社であるツアリング・ソリューションズ、デンマークのサプライヤー、ビクトリー・ツアー・プロダクション、そしてバンドの日本人クルーによる国際的な協働が必要となる、ウェンブリーのSSEアリーナで一回限りのショーを行った。

二倍の二倍の仕事

ビクトリー社は、バンドのウェンブリーのショーの音声、照明、映像、それにステージングに関する要素を提供するために加わったが、これはBABYMETALがPMとFOHエンジニアを共有しているデンマークのバンド、VOLBEATにサービスを提供している時に、クルーの何人かと関係ができたからだ。

ビクトリー社の音声担当プロジェクトマネージャーであり、VOLBEATのシステム技術者を務めることもあるタイス・ロムはこう語っている。「一度限りのギグとしてはものすごいプロダクションで、私にとっては、作業の間コンサートというより、TV番組のように感じられた。すべてが完璧でなければならなかったが、これは欧州で一緒にプロダクションのリハーサルをしたことがなかったことを考えれば、簡単ではない」

「日本のやり方はものすごく違っていた。彼らは入ってくると、すべてを測り、1センチでもずれていたら、備品を動かすほどだった」

プロダクションのリハーサルはフルに、SSEアリーナで組み立てるのと同じセットで、日本で行われたので、クルーはすべてを正確にプログラムすることができた。ロムは続ける。

「何度も電子メールでやりとりした。私たちはプリプロダクションの段階で照明の演出を8種類やってみたが、最終的にとても印象的で、当事者全員にとってうまくいくものができた。それからデンマークの倉庫で1週間かけて、うちの連中が準備した」

バンドのライブ・アルバムのプロデューサーであるFOHエンジニアに推薦されたマッツ・ミケルセンは、2015年のドイツのクラブでのショーの作業、そしてすぐに続いたレディングとリーズの出演を通じて、BABYMETALの独特のスタイルに素早く適応した。

マッツはこうコメントしている。「ビクトリーはとても働きやすいんだ。私が望んでいるPAシステムを提供できるという事実が一番大きかった。以前にも仕事をしたことがあって、タイスはVOLBEATのシステム・テックを担当したんだ。両方を頭に入れれば、選ぶのが当然だった」

ミケルセンが要求したシステムは、12台のマイヤー・サウンドLEO-Mを両側のメインハングに、4台のマイヤー・サウンドLYON-Wを両側の下にぶら下げるというものだった。再度フィルは、10台のマイヤー・サウンドLYON-Mを両側に、そして9台のマイヤー・サウンド1100-LFCサブウーハーを低音強化のために両側に飛ばす。

ミケルセンは語る。「選択肢がある場合、いつもこのシステムを選ぶんだ。LEOシステムの届く距離は信じられないし、私の意見では、高音の分解能は他に類を見ない。アリーナにはディレイがないので、長い到達距離が必要だった。張り出しステージのおかげで、FOHは60メートルも離れていた」

ミケルセンは、サブウーハーの大部分を飛ばすことで、特に座席が高い場所で、低音を完全にコントロールできるようにし、サウンドが「濁ったり、ブーミーになったり」しないようにした。

ミケルセンは続ける。「追加のバッキング・トラック、サンプル、ハーモニーなど、ミックスではいろいろなことが起こっていた。ヘビー・メタルがパワフルに響きながら、甘いボーカルを中心にし続けることは、大変なバランスが要求された。私はどちらかというと、相互圧縮をたくさんかけ、音楽のいろいろなパートにボーカルをキーして、いつでもそれ以外の演奏の上にボーカルがくるように気をつけていた

「私の一番の関心は、メイン・ボーカリストのスゥメタルがいつもラウドで、クリアで、歯切れが良くなるようにすることだった。他の2人の女の子は歌も踊りもたくさんするため、ヘッドセットを使っているので、フィードバックを抑え、ステージからスネアドラムやギターを拾いすぎないようにたくさんカットしていた」

マイヤー・サウンド・システムは、対応するDiGiCo SDラックを持つ、FOHのオプトコアとウェイブス・ソフトウェア付きのDiGiCo SD10で制御されていたが、日本のモニター・エンジニアはヤマハPM5D-RHの方を選んだ。

「私はDiGiCoが好きで、オフィスのSD8にファイルを用意するので、SD10を当然選んだ。私の意見では手に入る一番自由度の高いボードで、音質は圧倒的だという。

シェア、オーディクス、そしてゼーンハイザー各社のマイクの組み合わせが選ばれ、Shure Axientワイヤレス・システムを使用した。

ミケルセンはこう付け加えている。「ショーは本当に楽しいと思った。ミックスをするたびに、女の子たちとバンドに感心する。日本人はものすごくプロフェッショナルで、すべてが正確にリハーサルされている。ウェンブリーは、特にシステムから60メートル離れているため、難しい会場だが、このバンドのミキシングは楽しかった。ビクトリーは私が望んでいた設備をちゃんと用意してくれたし、サブに関する素晴らしいソリューションも提供してくれた」

目の保養をもたらす

ビクトリーは、日本人クルーの正確な仕様に基づいて、照明も提供した。この中には同社のハンブルグ事務所からの2台のPRG V676コンソールの調達も含まれる

ロムはこうコメントしている。「バンドのLDが日本のPRGで働いていたことがあるので、あの卓のことを良く知っていた。だからこれを提供できるのでとても喜んでいた。最終的に、彼がうまくやれるなら、私たちもうまくやれる」

ビクトリーは、45台のクレイパーキー・アルファ・ビーム700、19台のクレイパーキー・シャーピー、19台のクレイパーキー・ミュートス、117台のGLPインプレッションX4バー、32台のフィリップス・バリライトVL3500ウォッシュ、ハーマン・アトミック3000ストロボによる14台のマーティン、8台のジェイムズ・トーマス・エンジニアリング4ライト・ブラインダー、35台の8ライト・ブラインダー、それに6台のロバート・ジュリアットシラーノ2500W HMIフォロースポットを提供した。

照明クルーに加えて、BABYMETALはウェンブリーのショーのために映像部門も連れてきた。これは予定されるDVDプロジェクトのためにショーを録画するためだ。このチームはまた、日本でビジュアル・コンテンツも制作しており、ビクトリーはスクリーンとエレクトロニクスを供給することになった。これは112台のGLUX10.4ミリ・パネル(50センチx100センチ)、77台のKTLフライヤー18ミリパネル(115.2センチx57.6センチ)、3台のフォルソム・イメージ・プロIIビデオスケーラー、2台のバルコ・マルチフォーマット・アンコール・スイッチアー、1台のバルコ・アンコールLCコントロールパネル、それに1台のグラスバレーT2レコーダーで構成される。

パネルは、1枚の中央のビデオウォール、それに2枚のIMGスクリーンに仕上げられ、コンテンツ、カメラショット、それに曲紹介のビデオを表示する。バンド自身のためにショーを録画するカメラがあっただけでなく、3台の放送用トラックが会場に置かれ、日本の大スクリーンで見ている数千人のBABYMETALファンへダイレクトに映像をストリーミングした。

ロムは言う。「現場にはリギングと保守のために18人のクルーがおり、さらに地元のリガーを手伝いに何人か雇った。彼らは図面を用意し、会場との必要な契約を担当し、私たちは金具とホイストを用意した」 この中には、プロライトとリテックのトラス、それからCMロードスターとキンジーのホイストが含まれる。

BABYMETALのウェンブリー・ショーという大騒ぎに対するビクトリーによる最後の貢献は、ステージのリフとやレイルドリー・トラックを含むステージングの要素を選ぶことだった。このステージは室内に作られ、マルク回転するBステージにつながる大きな花道が関わっていた。私たちは、パフォーマーがステージの下から登場できるようにするリフととレールトラックを用意したので、花道からメインステージに素早く移動することができた」とロムは説明する。

こうしたピースによって、あつらえのセット、ビデオ、そして花火でにぎわうセットと鳴っているステージに、さらに多様性が加わった。

一度限りのギグに大量の機材を提供することはビクトリーにとっては大変な仕事だったが、BABYMETALのショーの成功によって、クルーがまた一つ仕事に成功したと振り返ることができる。ロムはこう結論づける。「これはデンマークで私がやったことがある大きなTBのイベントに似ているように感じられたが、チョガって要るのは一日だけでやらなければならなかったということだ! 大変な仕事だったが、とてもうまくいったし、関わることはとても楽しかった。愛情を込めて呼ばれているファンたち、ザ・ワンはきっと同意するだろう。

▼元記事
https://issuu.com/mondiale/docs/tpimay16_digitallr

訳注:とりあえずラフな訳です。用語の調べがかなりついていないので、少しずつ直すかも


[Music & Riots] BABYMETALウェンブリー・レポート

BABYMETAL ウェンブリー・アリーナ、ロンドン

デイブ・ボウズ(Music & Riots 5月〜6月号)

照明が弱まり、ぎっしりと埋まったウェンブリー・アリーナの歓声の上に聞こえるのはオーケストラのリフレインのみだった。バスドラの深く、響き渡るドスンドスンという音、そして"Babymetal Death"の轟音リフを伴って、3人の鎧を着たティーンたちがアリーナの中央に姿を現した。上から見ると、偽のオカルト・シンボルの上で同期のとれたダンスやジャンプを行う女の子たちの姿は、映画「悪魔の花嫁」の儀式を奇想天外に舞台で演じているように見え、これが、最近では最も奇妙で、最もばからしいほど元気が出るライブ経験の始まりとなった。

BABYMETALのライブ・ショーは、何が起こっているのかを処理しようとして、脳が振り回されるようなスタイル、音、そして経験の連続である。それは"いいね!"の浮かれ騒ぎの喜びであり、菊地最愛と水野由結のいつも絶やさない笑顔が無限のエネルギーによってさらに印象的になる一方で、"紅月"は、中元すず香のパワフルな存在と歌唱力ばかりでなく、彼女が燃え上がる花道を横切ってステージを走り回るスペクタクルにおける、ものすごくドラマティックなバランスを伝える。パフォーマンス全体が混乱したような感覚を残し、国際的な観客の前で歌われる"The One"が伴う、旗を振りながらの一体感は、皆の心を等しく興奮させた。

あれだけBABYMETALは「偽物のバンド」としてののしられているが、この晩は、その人工性と誠実さの組み合わせが本当に効果的だった。タイトに揃えられた振り付け、火薬、そしてバッキングを担当する神バンドのものすごいソロ。それは(アリス・)クーパーや(IRON) MAIDENのショーマンシップ、演奏に簡単に巻き込む茶目っ気を想い出させる実際以上にものすごい組み合わせだが、本当にリアルな情熱をステージの全員が共有しており、そのことは同じように感動的だった。

BABYMETALはそのマテリアルと脚色を、何か本当に最先端のものとしており、ほんの2枚のアルバムの後でこれができるのであれば、将来BABYMETALを扱うのに十分なアリーナなど存在しないだろう。

▼元記事
https://issuu.com/music_and_riots_mag/docs/issue_18


2016年5月19日木曜日

[Ledgernote] BABYMETAL—日本はへんてこりんなものの王様として君臨する

BABYMETAL—日本はへんてこりんなものの王様として君臨する

編集部(2016年5月16日)

このポストは、Ledger Noteのいつもの「文化」ポストではない。これは様々なサブカルチャーをまとめて粉砕して、日本のへんてこりんナンバーワンの立場を固めることについてのものだ!

BABYMETALは、次のレベルのヘビー・メタルの面白いものだ。日本の深奥にある実験室で、狂った天才がメタル文化を選び、空手を放り込み、アニメに出てくる典型的な中学生少女のキャラを取って、まとめてビーカーに入れて、何かが出てくるまで振り続けた。その結果が世界中のファンを席巻しているこの狂ったものだ。

スゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタルは現在ワールド・ツアー中で、カネをかき集め、生活している。もちろん、ツアーバスで勉強をして、夜は演奏しなければならないのだからへとへとになるだろう。

これはあっという間に起こり、私たちが彼女たちの音楽が持つギミックと創造性が大好きで、さらに欲しいと望んでいることを示している。2014年にファースト・アルバム、「BABYMETALをリリースし、シングルは日本でトップ10入りした。インターネットのおかげで、これは米国のビルボートチャートにも広がり、チャートインした。レディー・ガガは、2014年のアートレイブ・ツアーの前座に指名した。それが終わると、英国中をツアーした。2016年現在、新譜「Metal Resistance」をたずさえて、米国ツアー中だ。

彼女たちは、自分たちの音楽のサブジャンルを「カワイイ・アイドル・メタル」と呼んでいるが、それは「カワイイ」からはほど遠く、「不吉な」領域にまで入り込んでいる。でも最初はとてもカワイク始まり、曲はヘビー・メタルのアニメ主題歌のように響く。最初のビッグ・ヒットの一つ、"メギツネ"はこちらから。

(リンク)

前に取り上げたことがある「さくらさくら」の引用もある。

ものすごいのは、彼女たちの演奏と幽霊と闇のバージョンだ。道場で歌舞伎のお面と着物で思い切り楽しむなどなど。集めている注目にふさわしいことを否定できる者はいないだろう!

詳細についてはBABYMETALの公式ウェブサイトを、またビデオはYouTubeで要確認。

▼元記事
http://ledgernote.com/blog/culture/babymetal-japan/


[Metal Sucks] LAMB OF GODは、BABYMETAL熱を感じている

LAMB OF GODは、BABYMETAL熱を感じている

ビンス・ニールスティン(2016年5月17日)

BABYMETALがツアーに出るたびに、同じフェスティバルで演奏することで、多くの有名なメタル・バンドが、彼女たちがやっていることを詳しく知るようになるようだ。ふた夏ほど前、欧州サーキットを回って、彼女たちはMETALLICA、SLAYER、ANTHRAX、DEFTONES、CARCASS、そしてDRAGONFORCEに出会ったが、全員が自分たちをファンと呼んだ。先週、ロブ・ゾンビが支持者であることを公にし、自分のフェイスブック・ページでバンドを熱烈に擁護して、自分のファンを悔しがらせた。

BABYMETALの評判を擁護するために、インターネットで喜んで冗談を言うとまでは言えないが(少なくともまだ)、BABYMETALの一番新しい有名なメタル・ファンは、確かに一部の連中をものすごく怒らせるだろう。LAMB OF GODだからだ。先週末、両方のバンドが演奏したノーザン・インベイジョン・フェスティバルで撮影したものと思われる、3人の日本の人気者たちがLAMB OF GODのウィリー・アドラー、ジョン・キャンベル、それにクリス・アドラーとポーズを取っており、クリスのツイッターにアップされた写真はこちらだ。

欧州ツアー、そしてさらなる米国でのギグがこの夏に予定されているので、BABYMETALと有名なメタル・バンドの写真をさらに期待できそうだ。個人的には、CATTLE DECAPITATIONまたはGOATWHOREとの写真を期待してるが、俺だけだろうなあ。

▼元記事
http://www.metalsucks.net/2016/05/17/lamb-god-feeling-babymetal-mania/


[Metal Injection] LAMB OF GODがBABYMETALに賛意

グレッグ・ケネルティ(2016年5月18日)

この状況をどちらから見るかによって、メタル・コミュニティーがとてもメタルでない流行病に少しずつ冒されている、あるいは多くの人々が楽しい音楽を大いに楽しんでいるだけということになる。最近、ロブ・ゾンビがフェイスブックでBABYMETALヘイターを裏切り、それからBABYMETALのライブがどれだけすごいのかを語った。

ゾンビはBABYMETALを擁護する最初ではなく、最後でもないのは確かだ。俺たちはメタル・ショーでMETALLICA、SLAYER、DEFTONES、そしてLIMP BIZKITといったビッグ・ネームが数多く、彼女たちを支持してきたのを見ている。CARCASSが擁護し、DRAGONFORCEは一緒に録音し、OPETHのフロントマン、ミカエル・オーカーフェルトは、彼女たちのおかげで娘がONE DIRECTIONから乳離れすることができたと語った。今度はLAMB OF GODが、積極的にこのバンドとの出会いについてあおっている。

twitterより
クリス・アドラー
誰が現れて「こんにちは〜」と言うかなんて絶対に分からない。 @BABYMETAL_JAPAN

ここで想い出すべきことは、大の大人が、子供たちが大好きなジャンルを大いに楽しんでいるのを見て、顔に大きな笑みを浮かべているということだ。逆に言えば、子供たちが自分たちの音楽のヒーローに幼いときに出会って、この上なくワクワクしているということだ。

だから誰にとってもとにかくとっても楽しいのだ。

▼元記事
http://www.metalinjection.net/latest-news/lamb-of-god-are-also-down-with-babymetal


2016年5月18日水曜日

[RAMzine] BABYMETALはダウンロード2016の金曜にメインステージで演奏

BABYMETALはダウンロード2016の金曜にメインステージで演奏

マルクス・L(2016年5月12日)

昨年のDRAGONFORCEのセットにおける、(非公式な)カメオ出演に続いて、BABYMETALがダウンロード・フェスティバルのメイン・ステージへとものすごい飛躍を見せる。

ライブネーションのプロモーターでダウンロードのブッカーであるアンディ・コッピングにより、2014年の声明で「BABYMETALのための時間も場所もない。思った通りにすれば良いが、ダウンロードフェスティバルはそこじゃない」とされていたにも関わらず、このメタル=Jポップのフュージョン現象は、6月10日金曜日に演奏する。でも分かっているだろうが、当時は、俺だって心から彼に同意しただろうし、その時だって、彼はとても礼儀正しかったと思う。

この議論を呼んでいるバンドは、最新アルバム、「Metal Resistance」を先月リリースし、あらゆるメディアから良いフィードバックを受けている。

面子を捨てて、人気があり成功を収めたバンドであることを証明したものをブッキングしたコッピング氏に賞賛を。結局のところ、それがすべてだ。人々が望むものを与えると言うことだ。

BABYMETALの最新のビデオをチェックしてくれ。

("Karate"へのリンク)

▼元記事
http://ramzine.co.uk/news/babymetal-to-play-friday-main-stage-download-2016/


[Brightest Young Things] DCでのライブ:フィルモア・シルバー・スプリングのBABYMETAL

DCでのライブ:フィルモア・シルバー・スプリングのBABYMETAL

ノーム・カリントン(2016年5月11日)




昨晩、フィルモア・シルバー・スプリングは、日本のアイドル=メタル・フュージョン・バンドにしてポップ文化の現象であるBABYMETALを迎えた。むっとして、騒がしく、飲み物の値段は悪くない。楽しい時間だ。

ザ・フィルモアの(はっきりと多様性のある)満杯の観客から発される興奮は、コンサートが行われる場所で活気が広がっていくなか、ステージに立とうとしている日本人パフォーマーのグループが持つカリスマに対する証言だった。ナンドーズとパネラブレッドの両方があるのだから、シルバー・スプリングが発展しつつある文化のハブであるという事実にもかかわらず、とても古く、かなり恣意的な境界のおかげで、ワシントンDCの住人の多くはシルバー・スプリングを冷笑している。いずれにせよ、前に述べたようなすぐに感じられる興奮が、タフなルックスのメタルヘッドと、中にはコスプレをしている者もいる、オタク風の日本好きが混ざり合って一杯になったフィルモアの低層からは放たれていた。上層は主に付き添いと年上のファンで、やはりコスプレをしているように見えたが、ただしキャピタルズのファン、それにドラマ、「サン・オブ・アナーキー」の登場人物のコスプレだった。

BABYMETALの魅力は、「アイドル」という日本生まれのジャンル/コンセプトを良く知らないと説明しにくい。これは基本的に、パフォーマーの振り付けされた、作り物である性質が意図的に明確にされているパフォーマンス・スタイルである。昨晩のフィルモアにいた客で、BABYMETALがどのように結成されたか知らない者はいないだろう。いかがわしいロック・クラブで出会ったわけでも、いかがわしいところに出入りする必要もなかったことも分かっている。私たちは気にしない。三人の十代の日本人の女の子(スゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタル、たぶん本名ではないだろう)と、そのものすごい「バッキング」バンドで構成される、露骨に創られたグループの音楽を楽しむことは、何かとても開放感が感じられる。

バンドのアルバムのプロダクションの質を楽しむのに、熱心なファンである必要はない。カジュアルなリスナーでも、それぞれの曲がほぼ完璧なところまでミックスされ、結果は極上のものとなっている。私は、バンドがこのサウンドをライブのセッティングで再現できるのかどうか興味があり、できないことが分かってものすごく喜んだ。コンサートはかりそめのものだ。誰もスタジオ録音とぴったり同じに聞こえるライブ演奏など聞きたくない。ライブ音楽の不完全さが、ライブを本当に魅力のあるものにするのであって、BABYMETALは完璧でなく完璧だった。

BABYMETALは通常は、花火、SE、そして気が狂ったような振り付けを特長とするとっぴなライブ・ショーで知られている(いまや有名な武道館のショーの映像を見ると良い)。驚くべきことではないが、フィルモアのショーは、すこしばかりもっとむきだしだった。火薬も狂ったようなSEもなかったが、それは問題じゃない。ショーは完璧に制作されていた。振り付けは狂ったように巧みで、照明はほとんど催眠術のようだった。ビジュアルに対する強調がすこしばかり抑えられていることで、バンドのユニークなサウンドを本当に楽しむことができた。

私たちの3人のヒロインはいずれも18歳以下だが、彼女たちがどれだけカリスマ的で才能があるか、論理的な説明は存在しない。心からみんなを楽しませる気だと見えるのは、別に押しつけがましいステージママのせいだと考えるのは皮肉屋が過ぎるだろう。そしてその芸術的な巧みさはそれに留まらない。神バンドをバッキング・バンドと呼ぶのは実際には不正確だ。それではとてもひどい迷惑をかけることになる。彼らの存在は、BABYMETALの存在と一体となっている。屍鬼か精神病院の患者のような服装をしているため、年齢ははっきりとは分からないが、この惑星で一番のタイトなバンドの一つだ。ある曲では彼ら自身がステージを任されることもあり、まさに意のままの演奏をした。

BABYMETALのセットは午後8時半過ぎに始まり、コンサートを通してものすごかった。エネルギーが落ちることはほとんどなく、そうなったときには、観客はほっとする時間があたえられたと喜んでいるように思えた。同じバンドを同じ屋根の下でこれだけ異なった種類の人々が楽しんでいるのを見るのは摩訶不思議だった。人々を異なったサブカルチャーに分類することが存在しないような別の次元にテレポートされた気分だった。私たちはみんな人間で、みんな楽しんでいた。

▼元記事
http://brightestyoungthings.com/articles/live-dc-babymetal-fillmore-silver-spring


[Metal Injection] BABYMETALはありえないライブを行い、観客は夢中だとロブ・ゾンビ

ロブ・ゾンビは、BABYMETALのライブはこの世のものとは思えず、観客は夢中だとロブ・ゾンビが語る

グレッグ・ケネルティ(2016年5月17日)

ロブ・ゾンビは、BABYMETALに対する絶対的な愛情も、BABYMETALをヘイトしようとする連中に対する侮蔑も隠そうとしない。好き嫌いにかかわらず、BABYMETALは現時点で世界を席巻し、明らかに本当にものすごいライブ・ショーを行っている。

自らのライブ・ショーや演劇技法全般についてよく知られているゾンビは、最近のインタビューで、このバンドは変でないとしても、ライブがものすごいと語った。

「はじめて先日(BABYMETAL)を見たんだよ。つまり、ビデオとかは見たことがあったけど、先日はじめてライブで見たんだ。そしてとにかく気に入った。これまで見たこともないようなものだった。つまり……デス・メタルをカワイクする方法を見つけるのは日本人にまかせとけということだ。でも本当にすごかったよ。そして観客……観客は本当に熱狂していた。クラウドサーフィンやステージダイビングのものすごい数、とにかく完全な大狂乱だったんだが、おかげでさらにおかしくなったよ。だって、ステージで空手をやっているのは3人のカワイイ小さな女の子たち、そして(バッキングを務めている)連中は亡霊みたいな衣装を着ているんだ。あれはこの上ない摩訶不思議なものだ。本当に観る価値がある。本当に素晴らしい」

だから分かるだろう、みんなでBABYMETALを見に行ってちょっと楽しまないか?

▼元記事
http://www.metalinjection.net/latest-news/rob-zombie-says-babymetal-in-unreal-live-crowds-are-super-into-it


[twitter] 歌についてのコメント(超短いです)

Bin Valentine 2Bin Valentine
BABYMETALがノーザン・インベイジョンで演奏するのを見て、曲の中でオートチューンを必要していないのを確認した。ライブで完璧なピッチで歌っていた!





[Live in Limbo] シカゴ、ハウス・オブ・ブルースのBABYMETAL

シカゴ、ハウス・オブ・ブルースのBABYMETAL

ダニエル・ボサースキー(2016年5月17日)

日本のアイドルバンドが、西側のオーディエンスに対して大きなブレイクスルーを実現することは珍しいことだが、変わったBABYMETALは、これを達成し、母国の外の世界中で会場をソールドアウトにしている。バンドは現在、アルバム、「Metal Resistance」をサポートするワールド・ツアーの最中で、5月13日にはイリノイ州シカゴのハウス・オブ・ブルースを訪れた。

BABYMETALを良く知らないのなら、そもそもどこにいたんだということになるが、グループは、2014年に紹介されて以来、どんどん話題となっていった。BABYMETALは基本的に、一部は標準的な日本のアイドル・ポップ・トリオであり、一部は技巧の高いメタル・バッキング・バンドである。そのリフはあまりにハードなので、これがカワイイダンスとポップなボーカルとマッシュアップするとは予想もしないだろう。たぶん、本当にうまく行っていて、オーディエンスの関心をひきつづけているのはこのすべてが新しいものだからで、そのことはハウス・オブ・ブルースのソールドアウトの観客が示していた。

強烈なツーバスでいっぱいの"Babymetal Death"でショーをスタートした、ユイメタル、モアメタル、そしてリード・ボーカリストのスゥメタルのトリオは、そのメタルのペルソナにふさわしい赤い照明を浴びながらステージに登場し、ファンからの大きな声援で迎えられた。バンドは、予想外のヒップホップの影響を受けた"いいね!"、気楽な"ギミチョコ!!"、否定しがたいキャッチーなコーラスで一杯の最新シングル、"Karate"、そしてバンドが録音した唯一の英詞のナンバーであるパワー・バラード、"The One"などの曲を力強く演奏した。ステージに戻ってのアンコールは「Metal Resistance」で、ゆっくりと始まり、途中で次第にスピードを上げ、この晩の観客の熱狂とモッシュのハイライトとなった。才能あるバッキングの神バンドもステージの前に出る時間があり、印象的なソロとこの風変わりなバンドのメタル・パートを担当する技巧を披露した。

言語の壁であれ、演奏への集中であれ、ショーの終わりまで、女の子たちは、短い「ありがとう」や「またね!」以外は観客に話しかけず、おしゃべりに時間を掛けすぎることもある他の日本のポップ・バンドの一部とは対照的だった。ここで中心となっていたのはノンストップのメタルであり、バンドは1時間半近く演奏を行った。音楽は楽しめるもので、楽しませるものでなければならないが、BABYMETALは、この使命を果たしている。典型的なメタルのシリアスさから脱して、BABYMETALは、何か違っていながら、同時に懐かしいものを創り上げた。この晩の観客の中にはショー全体を真面目に取り過ぎたファンもいたが、グループは観客の関心を保ち、常に期待に応えるライブ演奏に戻り、メタルを世界に届けるという目的を達成した。

バンドは、夏を通じて、一連のヘッドライナー・ショーとフェスへの出演によるワールド・ツアーを続け、9月19日の日本の東京ドームにおける最終公演でツアーを終了する。

▼元記事
http://www.liveinlimbo.com/2016/05/17/concert-reviews/babymetal-at-house-of-blues-chicago.html


[CMU] ロブ・ゾンビがBABYMETALの選挙遊説を支持

ロブ・ゾンビがBABYMETALの選挙遊説を支持

アンディ・モルト(2016年5月17日)

ロブ・ゾンビは、残された懐疑者たちをBABYMETALのファンに変え続けている。これは、先週、フェイスブックにJポップ・メタルのクロスオーバー・グループと一緒に写真のポーズを取ったことに対して抗議したファンに辛辣な一連の反論を行ったことに続くものだ。

週末のノーザン・インベイジョン・フェスティバルで、ミネソタのラジオ局、93Xに語ったゾンビは、「はじめて先日(BABYMETAL)を見たんだよ。つまり、ビデオとかは見たことがあったけど、先日はじめてライブで見たんだ。そしてとにかく気に入った。これまで見たこともないようなものだった。つまり……デス・メタルをカワイクする方法を見つけるのは日本人にまかせとけということだ」

ゾンビがBABYMETALをデス・メタルと呼んだことに誰かが抗議できる前に、ゾンビはこう続けた。「でも本当にすごかったよ。そして観客……観客は本当に熱狂していた。クラウドサーフィンやステージダイビングのものすごい数、とにかく完全な大狂乱だったんだが、おかげでさらにおかしくなったよ。だって、ステージで空手をやっているのは3人のカワイイ小さな女の子たち、そして(バッキングを務めている)連中は亡霊みたいな衣装を着ているんだ。あれはこの上ない摩訶不思議なものだ。本当に観る価値がある。本当に素晴らしい」

そうさ、もう一度"The One"のビデオをみんなで見てみよう。その上で、本当に、どうしてもそうしなければならないなら。地上で作られた最高のライブ・ショーには見えないという振りをしてみてもいい。

("The One"ビデオへのリンク)

▼元記事
http://www.completemusicupdate.com/article/rob-zombie-back-on-the-babymetal-campaign-trail/


[在アメリカ合衆国日本国大使館] フェイスブックでコメント

現在の米国およびワールド・ツアーの一環として、日本のロック・バンド、BABYMETALが先週ワシントン特別区を訪れ、シルバースプリングのフィルモア劇場のソールドアウトした観客の前で演奏を行いました。最近、このバンドは、Jポップとヘビー・メタルの要素を組み合わせたハイ・エネルギーのスタイルで、日本国内外の多くのファンを魅了してきました。現在のツアーは、最新アルバム、「Metal Resistance」が、 50年来はじめて日本人のアルバムとして米国ビルボード・トップ40入りしたことに続くものです。

「日本のバンドが海外で多くのポジティブな注目を集めているのはすばらしいことです」と、塚田玉樹総務公使は語っています。「BABYMETALが米国で成功を続け、より多くの日本人アーティストも米国でスポットライトを浴びるようになれることを期待します」

For more on BABYMETAL and their current tour visit: http://www.babymetal.com/home/


2016年5月17日火曜日

[The Irish News] BABYMETALがやってくるぞ

日本のティーンのグループ、BABYMETALがあなたの近くのベッドルームにやってくるぞ

日本のメタルヘッド、BABYMETALは次世代のビッグな十代のロック少女のグループで、恐ろしいことに、あなたのお子様たちが夢中になれば、簡単にビーバーを降参させると元ゴスのレオナ・オニールが書いている。

レオナ・オニール(2016年5月17日)




キャプション:日本十代のトリオによるライブ、ゾンビ風の中年のセッション・ミュージシャンがものすごいリフを演奏している

もしジャスティン・ビーバーやONE DIRECTIONに対する自分の十代の子供たちの熱狂がいつまでも続くと思っていたなら、まずBABYMETALをためした方がいい。

この三人の日本人による十代のロック少女のメタルヘッズは、ステージを黒いチュチュと中世風のコルセットで飾り、おさげを繊細にヘッドバンギングし、2014年にYouTubeに飛び出してきてからずっと、世界を魅了してきた。彼女たちのショーは、摩訶不思議さのスペクタクルで、「メタル・レジスタンス」として歓迎され、女の子たちは単に演奏するのではなく、「叫び、踊る」のだ。

16歳の中元すず香(スゥメタル)と15歳の菊地最愛(モアメタル)、そして水野由結(ユイメタル)は大きな現象となった。そして安心してほしいが、君の十代の息子や娘のベッドルームのドアの下から流れてくる、失恋を嘆くジャスティンの甘いトーンの代わりに聞こえるのは、今流行しているチョコが欲しいとカワイイ小悪魔のように叫んでいるBABYMETALの声になるだろう。

15歳の時に私はゴス期を経験した。私はベッドルームの壁に逆十字を描いたが、おかげで私の熱烈なカソリックの母は、もう少しで墓場送りになるところだった。私はスドクリーム(軟膏の一種)を顔にペイントした。髪を紫色に染めた。そして赤に。そして黒に。そして青に。私は一日中、耳に突き刺さるような轟音でくだらない音楽を聴き、おかげで気分はさらに落ち込み、大人になったらレベル7の会員証を持った吸血鬼になりたいと思っていた。

母は、あの特別な段階のせいで、今でも夜中に悲鳴を上げて飛び起きている。私は、母にそんな経験をさせているせいで、カルマがBABYMETALの姿で戻ってきて私をかじらないよう神様に希望している。希望の中でしか生きられないからだ。

このバンドのステージ・セットは、ちょっとしたユーロビジョン以上のものだが、地獄の第七の環に設営され、スピードでおかしくなったサイバーゴスが組織しているような感じだ。3人の小さな歌い手たちが、日本語についてチョコが欲しい("ギミチョコ!!")と歌い、お小遣いをちょうだいと父親をあやつる("おねだり大作戦")。

彼女たちは自分のことをカワイイと表現している。ある時は叫び声を上げる女学生吸血鬼、それから次はカワイイキューティパイ、そしてステージで振り付けされたルーティンを演じ、背後では、全員がゾンビに扮した、中年のヒゲを生やした非常に強力なセッション・ミュージシャンの群れがシリアスなリフ、ものすごいギター・ソロ、そして激しいドラムを放つ。

普通だったら、これは見たことがある最もばからしいものになるだろう。でもうまく行っていて、それはiPhone、音楽ステーション、タブレット、そしてあなたの近くのベッドルームにやってくる、だから気をつけて。

この女子高生トリオは、日本のハードコアなオタクからカネをまきあげるための策略として、日本が知られる劇甘のアイドル・ポップをヘビー・メタルと組み合わせたいと考えた商業発明家によって作られた。怪しい実験として始まったものは、先月ウェンブリーをソールドアウトしたような世界規模の現象へと変身した。

そして奇妙なことに、オタクだけでなく、ハードコアなメタラーにもアピールするのだ。SLAYERやANTHRAX(ご存じなければヘビー・メタルの神々だ)、そしてレディー・ガガがフェスティバルのバックステージで、この女の子たちと写真を撮るために列を作る。

そのきらきらしたポップスの外観の下には、ハードコアなヘッドバンガーを夢中にさせる非常に良いメタル曲が隠れている。この女の子たちは英国のメタル・サーキットをツアーしてきたが、ステージで小便入りのボトルが投げつけられたことは一度もない。誰の目にも成功を収めている。

そのショーはテアトリカルな公演となっている。あらゆる世代に届いている。親は子供たちをコンサートに連れて行き、ヘビー・メタラーはレザー・ジャケットを着た、長髪のグループでやってくる。パパが適当なヘッドバンガーで、夜のベビーシッターがいなかったらとても便利だ。

もし動いているこの娘たちをまだ見ていなかったら、YouTubeに行って、これまでに見た中でいちばんおかしなものを目のあたりにする準備をすると良い。

一年前に、BABYMETALは、世界征服をするつもりと話していたが、私は信じ始めている。

もし十代の息子や娘が黒い服を着始め、デビルホーンを向けて、すぐにチョコを買ってと言い始めたら、私が教えておいてくれなかったからなんてもう言わないでほしい。BABYMETALはやってきているし、抵抗は無意味であるように思える。

▼元記事
http://www.irishnews.com/lifestyle/2016/05/17/news/chocolate-craving-japanese-teen-group-babymetal-coming-to-a-bedroom-near-you-521581/


[Reddit] HoBシカゴのBABYMETALのために30時間並んだ

HoBシカゴのBABYMETALのために30時間並んだ

ゴッドファーザー・メタル(2016年5月16日)




やあ、私は列の4番目だった。いつもBABYMETALのショーが始まるまで、そしてそこから帰るときには、本当にいろいろな感情を経験する。まず出会ったみんなに、そしてBABYMETAL体験から得られた素晴らしい友情に感謝。それから、素晴らしい贈り物について父兄とキツネにも感謝したい。私の新しいさくら学院リストバンドからキーチェーン、プレート、ステッカー、キャンディ、そしてBiSHのCDまで。またショーの前に光るリスト・バンドをショーの前に渡せなくてすまなかったが、壊れて、ステージまで飛んでいったらどうなるだろうと、観客に囲まれて思ったんだ。女の子たちに当たったりしたら気分が悪くなるから、みんなで配らないことにした。

私が、医学的な問題でひどく調子が悪かった時にBABYMETALのファンになり、よく分からない理由で、BABYMETALが私に戦う力を与えてくれたことを知っている人もいるだろう。当時、私はいつも、自分の娘のように、BABYMETALを守り、大切にすると誓ったんだ。実際、今年になって、お前みたいな年寄りがBABYMETALのショーにくるようなんて変態だと呼ばれてとても傷ついた。これを3度聞いたし、どれだけ多くの連中がそう考えているのかは神のみぞ知るだ。ショーの後でも、私が何人かの友人と食事に行ったときに、みんなが作ってくれた紙の帽子をかぶっていて、楽しみのためだけにそうしていたんだが、やっぱり変態扱いだったよ。

30時間のカウントダウンの始まりから、ショーのあとの2時間ほどまでの間、私が感じたのは愛情と、ここにいる友人たち、昨年出会った友人たち、そして30時間の間に出会った新しい友人たちからのサポートだけだった。いつも私を気に掛けてくれて、大丈夫なのを確認して、朝は食事を持ってきてさえくれたんだ(ありがとう、ポレオシス)。柵のところまでたどりついた時も、そこで大丈夫かたずねてくれて、大きなファミリーの一員としてみんなでこの体験を楽しめるようにしてくれた。心の底からみんなに感謝している。

一晩中、ステージのユイとスゥの側にいたかったんだが、ユイとモアはステージの両側でかなりの時間を過ごした。私の右側にいたミニパティのおかげで、モアが私たちの方を何度も見てくれた。何度かモアと目線が合ったが、モアは本当に自分のファンとどうつながれば良いのかが分かっていて、既に微笑んでいるファンをさらに微笑ませていた。"Catch Me If You Can"でカメラに対してどう遊べば良いのかよく分かっていた。私がスゥの写真を撮ろうとしていたときに、モアのカワイイ笑顔に気付き、彼女の写真を撮ろうとそっちを向いたら、他の方を向いてしまい、携帯を降ろすと笑うような笑みを浮かべてこちらを見て、私も笑い出してしまった。私を操っているのが分かっていて、私もそのことが分かっていた。

人にとっては小さなことに思えるだろうが、私にとっては、シカゴの寒く、風の強い通りで30時間を過ごしただけの甲斐があった。一番いやだったのは、別れることだ。すべてが終わると、孤独で、空っぽに感じられた。誰もがいなくなり、通りは冷たく、人気はなく、耐えがたかった。今は家さえも冷たく、空っぽに感じられる。自分をまた取り戻したり、良く感じられるようになるには長い時間が掛かるだろう。でもあの30時間、BABYMETALのショー、そしてその後の数時間。自分が何か大物になった気分で、あらゆることについて、みんなに感謝している。歓迎してもらった気がした。

これは全然悪い話じゃないし、かわいそうな俺みたいな話でもない。これが私にとってBABYMETALが意味するもので、人種、性別、あるいは年齢にかかわらず、すべてを一つ、THE ONEにしてくれ、私の友人たちがTHE ONEを完全なものにする。どうもありがとうございます。See You!

▼元記事
https://www.reddit.com/r/BABYMETAL/comments/4jg59n/30_hours_in_line_for_babymetal_hob_chicago/