2016年5月20日金曜日

[Music & Riots] BABYMETALウェンブリー・レポート

BABYMETAL ウェンブリー・アリーナ、ロンドン

デイブ・ボウズ(Music & Riots 5月〜6月号)

照明が弱まり、ぎっしりと埋まったウェンブリー・アリーナの歓声の上に聞こえるのはオーケストラのリフレインのみだった。バスドラの深く、響き渡るドスンドスンという音、そして"Babymetal Death"の轟音リフを伴って、3人の鎧を着たティーンたちがアリーナの中央に姿を現した。上から見ると、偽のオカルト・シンボルの上で同期のとれたダンスやジャンプを行う女の子たちの姿は、映画「悪魔の花嫁」の儀式を奇想天外に舞台で演じているように見え、これが、最近では最も奇妙で、最もばからしいほど元気が出るライブ経験の始まりとなった。

BABYMETALのライブ・ショーは、何が起こっているのかを処理しようとして、脳が振り回されるようなスタイル、音、そして経験の連続である。それは"いいね!"の浮かれ騒ぎの喜びであり、菊地最愛と水野由結のいつも絶やさない笑顔が無限のエネルギーによってさらに印象的になる一方で、"紅月"は、中元すず香のパワフルな存在と歌唱力ばかりでなく、彼女が燃え上がる花道を横切ってステージを走り回るスペクタクルにおける、ものすごくドラマティックなバランスを伝える。パフォーマンス全体が混乱したような感覚を残し、国際的な観客の前で歌われる"The One"が伴う、旗を振りながらの一体感は、皆の心を等しく興奮させた。

あれだけBABYMETALは「偽物のバンド」としてののしられているが、この晩は、その人工性と誠実さの組み合わせが本当に効果的だった。タイトに揃えられた振り付け、火薬、そしてバッキングを担当する神バンドのものすごいソロ。それは(アリス・)クーパーや(IRON) MAIDENのショーマンシップ、演奏に簡単に巻き込む茶目っ気を想い出させる実際以上にものすごい組み合わせだが、本当にリアルな情熱をステージの全員が共有しており、そのことは同じように感動的だった。

BABYMETALはそのマテリアルと脚色を、何か本当に最先端のものとしており、ほんの2枚のアルバムの後でこれができるのであれば、将来BABYMETALを扱うのに十分なアリーナなど存在しないだろう。

▼元記事
https://issuu.com/music_and_riots_mag/docs/issue_18


2 件のコメント:

  1. 色々と物議を醸し出すBMですが、一度生でステージを見てしまうと不毛な論争などナンセンスなことになってしまうのでしょうね。あまりの実力に圧倒されるというか。私も死ぬ前に一度でいいので生のステージを見てみたいです。WW

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  2. いつもありがとうございます
    最後の二行で思わず泣いてしましましたドーム参戦が待ち遠しいDEATH!!

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