2016年5月6日金曜日

[New York Daily News] BABYMETALがニューヨークを席巻

BABYMETALが甘くてブルータルなショーを創り出す—日本のセンセーションがニューヨークを席巻

トーマス・レヴィンソン(2016年5月5日)




キャプション:十代の日本人の三人組が、ソールドアウトのショーで、スラッシュする神バンドを前に、歌い、踊る

一目見ただけなら、デス・メタルとポップ音楽は、水と油、オレンジジュースと歯磨き粉、スタークスとラニスターズのように思える。

でもBABYMETALは、メタルヘッドを動揺させ、ロックの決まり事にそのキャンディで包んだメタル・サウンドで挑むのだ。

この十代の三人組は、水曜の夜、タイムズ・スクエアのプレイステーション・シアターで、背後でものすごい神バンドがシュレッドする中、甘いフックと同期したダンス・ムーブを披露した。

「ニューヨークで二度目の演奏をするために戻ってこられてうれしいです。皆さんがBABYMETALに夢中になってくださるのはどこでも変わらないと思います」とシンガーのモアメタルは、演奏前に通訳を通じて日本語で語った。「皆さんは、日本でも、アメリカでも、どこの国でも同じように情熱と愛情を持ってくれています」

BABYMETALのシンガーたち、スゥメタル(中元すず香)、ユイメタル(水野由結)、モアメタル(菊地最愛)は、2010年に結成された日本の女性アイドル・ポップ・グループであるさくら学院からスピンオフした。メタル音楽を聴いたことはなかったが、さくら学院のプロデューサー、コバメタル(小林啓)は、「ヘビーメタルとアイドル音楽に対する強い愛着」を持っていて、これがBABYMETALのコンセプトにつながった。

女の子たちはまもなく、MEGADETH、IRON MAIDEN、そしてMETALLICAのような圧倒的な、地位を確立したバンドと共に、コンサートのヘッドライナーを務めるようになった。

カワイイ・メタル・スラッシャーたちは、4月の「ザ・レイト・ショー・ウィズ・ステーヴン・コルベア」に出演して、メインストリームの米国のオーディエンスに紹介された。

キャプション:ニューヨーク市のプレイステーション・シアターのソールド・アウト・ショーの前に、写真のポーズを取るユイメタル、スゥメタル、そしてモアメタル

「面白かったのは、その翌日にロサンジェルス行きの飛行機に乗っていたんです。フライト・アテンダントさんが、前の晩のショーを観て、私たちのことを知っていました。「知ってるわ、あなたはBABYMETALでしょう。いつもよりたくさんお菓子をもらいました」とユイメタルは言う。

日本は、太陽のようにあっという間に昇っては沈むトレンドを育てることで知られており、次に進む前に米国まで波及効果が届くことはまずない。でもBABYMETALのはなばなしい上昇は、バンド名を冠したデビュー作から2年も続いている。

その間に、バンドは素早くセカンド・アルバム、「Metal Resistance」を3月末に投下した。このアルバムは、2014年の「artRave」ツアーのレディー・ガガの前座5回を含む、一連の国際的な演奏活動に続くものだ。

「Metal Resistance」は4月上旬にビルボード200に38位で初登場した。これは1963年の坂本九の「Sukiyakai and Other Japanese Hits」以来、ここ53年間ではじめて、米国ビルボードのトップ40入りした日本のアルバムだ。

このアルバムのメロディアスなメタル・トラック、「The One」ではスゥメタルがはじめて、すべて英語で歌っている。

「この曲にはいろいろな意味があります。ファン・クラブは「THE ONEと呼ばれています。私たちは言語や文化の壁を超えて、みんなを一つにしたいのです」とスゥメタルは説明する。

キャプション:水曜日の夜のプレイステーションでの公演で不敵な表情を見せながら観客を指さすスゥメタル

今後数ヶ月の間に、バンドは55,000人収容のアリーナである、日本の権威ある東京ドームで9月19日に行う凱旋公演を視野に、自分たちのセットを完成させたいと考えている。既にロンドンの伝説のウェンブリー・スタジアム(原文ママ)で演奏しており、ある音楽ブロガーは、「これまで見た中でもっとも狂ったショーの一つ」と呼んでいる。

これは素晴らしきBABYMETALの新世界だ。邪悪な女子学生服を着てヘッドバンギングするカワイイ子供たちが、スピード・メタルのソロの間にポップ・アンセムを歌う。そしてこの騒ぎは本物だ。米国ツアーの会場のうち半分はすでに完売となっている。

次に来るもの:完全な世界征服

「私たちが目指しているのは、BABYMETALの音楽を通じて、みんなを一つにすることです」とスゥメタルは言う。

「海外のファンの皆さんは、BABYMETALと一緒にシンガロングするために(日本語を)学んで、日本文化に興味を持ってくれています」

▼元記事
http://www.nydailynews.com/new-york/babymetal-cranks-sweet-brutal-nyc-show-article-1.2626537?cid=bitly


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