2016年6月4日土曜日

[Odyssey] なぜメタルヘッドはBABYMETALについてのいじめをやめなければならないのか

なぜメタルヘッドはBABYMETALについてのいじめをやめなければならないのか

「泣き虫なやつは、消え失せろ!」

コートニー・エリーズ・ウィンバリー(2016年5月29日)




うまく合ってないホラーの悪鬼たちと一緒にロブ・ゾンビがジョージア州アトランタで演奏するのを5月6日に見た。2日後、ロブは、シャーロット・モーター・スピードウェイで開催されたサウス・キャロライナの初夏のハード・ロック・フェスティバル、キャロライナ・リベリオンで、DISTURBED、DEFTONES、そしてアリス・クーパーといったロックのベテランたちと共にヘッドライナーを務めた。翌日、ロブ(あるいはそのPRチーム)は、やはり今年のキャロライナ・リベリオンに出演していた3人のカワイイ女性をフロントにした日本のバンド、BABYMETALと一緒の写真をポストした。このポストはバイラルとなり、ロブ・ゾンビのフェイスブック・ページを気に入っているファンが、ロブの友人に関する趣味について下の写真にあるような荒らしを行った。この否定的な反応によって、ゾンビは三人組を弁護するための反論を始めた。「連中はお前よりハードにロックするぜ」、そして「あの3人の女の子たちは、俺たちが一緒にやってるバンドの90%よりもエネルギーがあるぞ」といった反論によって、まるでロブがスクリーンの反対側にいたシンガーだったのではないかと信じるようになった。ゾンビはブラバーマウスに、BABYMETALの演奏は、「これまで見たこともないようなものだった」と話している。

メタルの後味のあるJポップ・アイドル・バンド、BABYMETALは、中元すず香(スゥメタル)、水野由結(ユイメタル)、そして菊地最愛(モアメタル)で、構成され、2010年にプロデューサー、小林啓の指導の下、その上昇を開始した。このバンドを創造した背景となる理由について、小林はインバースに対して、「メタルは古くなるばかりで、シーンはこれ以上大きくなっていません。私は何か、これまで誰もやったことのないものをやってみたいと考え始めました」という。プロデューサーは自分の夢を実現した。BABYMETALは、セカンド・アルバム、「Metal Resistance」のリリース後に、日本のバンドとしてチャートの最高位を達成した。インバースによれば、アイドル・バンドは完全にファン・ベースの反応に依存している。多くの日本のアイドル・バンドは、日本で子供や少年に対する良いモデルとなるよう、企業によって仕立てられる。スゥ、ユイ、そしてモアの大きな笑顔とチュールしたチュチュはこの型にはまっているが、神バンドと呼ばれるバッキング・バンドはそうではない。

BABYMETALが2010年に演奏を開始した時、バンドは完全に録音されたサウンドに合わせて演奏しており、骨のスーツを着た偽物のバンドによってサポートされていた。現在知られているブルータルな神バンドは、しだいにBABYMETALのコンサートに登場するようになり、最初はショーで3、4曲しか演奏しなかった。2013年後半には、このライブ・バッキング・バンドのメンバーはほぼ固定され(オリジナル・バンドの以前の予定により一部のショーは欠席)、BABYMETALの女性たちの伴奏を今日まで務めている。BABYMETALは、3人の才能あるリードの女性たちはもとより、ものすごくシリアスなリフを創り上げる方法を知っている神バンドに、非常に才能のあるミュージシャンがたくさんいることを誇っている。話をしている間、BABYMETALは古典的な日本人の女性観を代表しているにもかかわらず、スゥ、ユイ、そしてモアは明らかに、メタルのジャンルからエンパワーメントを与えられており、人がどう思いたいのかにかかわらず、スゥメタルはライブで生で歌っており、18歳という年齢としては印象的な良い声の持ち主で、マリア・ブリンク、アシュレイ・コステロ、エイミー・リー、OTEP、そしてシモーヌ・シモンズといったベテラン女性シンガーの間でポジションを獲得している。

フェースブックのスレッドで見えるコメントは、ゾンビとBABYMETALの結びつきを支持するものが多いが、ロブ・ゾンビのファンの強い反応は、ハード・ロック、そしてメタル・コミュニティーの分裂に関するより大きな問題を示している。ロックはそういうかたちで始まった。ヘビーな音楽の愛好家が集まって、燃えるようなギター・ソロ、歪んだベース、そして頭が痛くなるようなドラムスの生々しい栄光にひたるのだ。いま、私の経験から言えば、メタル・コミュニティーは、自分たちが愛着を感じているサブジャンルで最高かつ最もオリジナルなバンドのみを支持する派閥の集まりに過ぎなくなっている。このような派閥は排他的で、言うまでもなく自分たちのロックの神や女神をあり得ないほど弁護し、支持という点に関しては新しい有望なメタル・バンドを見捨てる。たとえば、SLAYERの前座は、狂信的でダイハードなファンのチャントによって、いまだに自分たちのセットを完了することが難しい。

音楽では、いつファミリーではなくて、競争が大切になったんだろう? 確かに、ある程度はすべてがビジネスだ。でも、芸術は芸術であって、どのような芸術を作ろうと、誰かがどこかでそれに魅了される。どれだけのアルバムが売れるかでも、誰の方がギター・ソロをより速く弾けるでも、歌うときに誰が日本からやってきてチュチュを着ているのかが、メタル、音楽、芸術ではない。メタルは、ステージを隠していた黒いカーテンが落ち、キック・ドラムの最初の数音が会場に響き渡る時に、心の中心から体を突き抜けて共鳴するパワフルな感情だ。BABYMETALは、家族全員がヘッドバンギングし、デビルホーンを掲げ、水のボトルやビールを分かち合い、お互いの背中をたたき合うような、スタジアムを一杯にするバンドだ。BABYMETALは、口いっぱいのチョコと腹への空手チョップでメタルをそのルーツへ戻している。

BABYMETALは、メタル・インジェクションとのインタビューで、メタル・ミュージックは耳で経験するよりも、心で経験するジャンルだと語っている。18歳と16歳のあの女の子たちは、サブジャンルとバンドのつむじ風のただ中で、メタル・ファンが、自分たちのコミュニティー、ファミリー、そして忠誠についての感覚を元のしかるべき状態に戻す必要があるものなのかも知れない。

▼元記事
Why Metalheads Should Stop Ragging on BABYMETAL


8 件のコメント:

  1. どれだけのアルバムが売れたかでも、
    メタル、音楽、芸術ではない。

    これを、ベビメタの動員数、ランク何位とかで、ホンモノだとか言って他のアーティストや歌手やアイドルを蔑んだり、
    全ては商業的に成功したかどうかで決まるとか、
    賢しらな戯言を書き込む、
    メタル聴きのメタル知らずに読ませてやりたいね。

    心の中心から体を突き抜けるパワフルな感情
    という事に賛成だ。
    さらに、メイトは、排他的な派閥ではなくてファミリーでありたいね。

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    1. ホントそうだよな

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    2. というか、最後の一行を除けば君が排他的に見えるのだが・・・

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    3. まずは己の内にある排他性を自覚してからってことでしょうね

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  2. ↑申し訳ない。読解力が乏しいので何言ってるのかさっぱりわからない。
    最後の一行だけ理解出来ればいい?

    ハワイさんいつも楽しく、そして英語ならでは言い回しを残した翻訳に感心しながら拝見しております。
    今後も折りをみて書き込みさせていただきます。

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    1. ※1さんじゃないけど。
      大事なことは最後に書いてある方式で考えると、自分も最後の文章を言いたいんだと思うの(真顔)

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  3. 抽象的な物事を理解できない人は具体的な数字や誰がどう言ったとかでしか語れないからなぁ、相手がそういう人だと気づいたら自分は同じように具体的に人の名前や数字で示すけど、本来はそういうの好きじゃない
    まぁベビメタは色んな人に好かれてるってことだね

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  4. 本文で例示されてる
    SLAYERの前座を叩くSLAYERエリートみたいな、
    ベビメタ以外すべてにヘイトスピーチふっかける
    ベビメタエリートにゃなりたくねぇってことでしょ

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