2016年8月3日水曜日

[Metropolis] フジ・ロック・フェスティバル2016

フジ・ロック・フェスティバル2016:20周年は最高潮に達した

アダム・ガーウッド(2016年8月1日)




新潟の苗場スキー・リゾートの瑞々しい森の奥深く、実際の富士山からは遠く離れ、今年のフジ・ロック・フェスティバル(FRF)は、その20周年記念となった。最高記録に近い観客が戻ってきており、プロモーターのスマッシュは、12.5万人が参加したと推定している。観客数にもかかわらず、全般的な雰囲気は、友好的で、平和で、明るく、辛抱強いものであり、時にはノスタルジックでさえあった。

FRFは、世界で一番クリーンなフェスが売りで、このことは、ものすごいロック・スターのラインナップと合わせ、熱心なファンを創り上げてきた。今年は、家族と一緒に長年に渡って熱心に参加してきたフジのベテランに加えて、多くの新しい観客を魅了した。グリーン・ステージ(メイン・ステージ)は、背後にプライオリティ・テントがあり、心地よく離れた場所で音楽を楽しんでいる赤ちゃんで一杯だった。より年長の観客はG&Gミラー・オーケストラのような洗練されたサウンドを楽しみ、若い観客は、BABYMETALのようなよりラウドなバンドに集まった。

苗場への旅行によって、山々、森、そして川の素晴らしい風景を楽しむことが出来る。今年はいつもと違って素晴らしい天気であり、フェスがリゾート全体を通じて相当広がっていたので、いろいろなステージを見るにはだいぶ歩かなければならなかった。家に帰ると、私の脚はふさわしく休息が必要であり、体はばらばらになったみたいだったが、精神はすっかり鼓舞された。

滞在するのにふさわしい心地よいホテルはあるが、何千人もの人々と一緒に、草原の丘でキャンプすることにした。キャンプ場自体も美しく、丘の方には飾られたカラフルなテント、旗、ランタン、高木、そしてフレンドリーな人々が点在していた。不便を偲びながら、家族と一緒に本当に数多くの子供たちがいたことに驚いた。このロック・フェスが、家族みんなにとって楽しいことを示していた。

スマッシュは、この3日間のイベントの最後にあたる日曜の夜に演奏したRED HOT CHILI PEPPERSを含む、富士山の麓で行われ、台風に襲われた第一回で演奏したバンドを出演させた。2日目の夜にヘッドライナーを務めたベックは、ヒット・パーティ・ナンバーから、おかげで観客が何人かいなくなった、より暗い挽歌までいろいろな音楽スタイルで演奏した。曲の間にフジ・ロックの歴史について、そして20年がどれだけ早く経過したのかについて語った。その詩的な語りは時にスピリチュアルな雰囲気となり、その音楽には成熟が感じられた。

THE ORBを見るにあたり、有名なアンビエント・ミュージックのサウンドスケープで、音楽の旅路に運ばれることを期待したが、ミックステープ・スタイルのセットでちょっと失望してしまった。「ボディーサーフィン禁止」のルールにもかかわらず、メタルヘッドのMAN WITH A MISSIONでは、メイン・ステージに向かって飛んでくる数限りない体をとらえるために、セキュリティーは忙しかった。このバンドは、生々しく、激しく、楽しいエネルギーをフェスにもたらした。他のバンドとしては、SIGUR ROS、ベン・ハーパー、2CELLOS、TRAVIS、WILCO、それにSQUAREPUSHERなどがいた。

全体としては、20周年にとって、スマッシュがフジ・ロックにもたらしたとして知られるものがそこにあり、疑いもなく、多くの新しいフォロワーを生みだし、中にはフジ・ロックの30周年を祝うことになる者もいるだろう。

▼元記事
Fuji Rock Festival 2016


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