2017年11月15日水曜日

[Metal Storm] BABYMETAL―ライブ・レポート(ボストン)(過去記事)

[Metal Storm] BABYMETAL―ライブ・レポート(ボストン)(過去記事)

BABYMETAL―ボストン、ハウス・オブ・ブルース(2016年5月5日)

スクリーミングスティールUS(2016年5月6日)






お前らはBABYMETALについて聞き飽きているかも知れない? 信じてくれ、俺は完全に分かる。蜂の巣を突っつくには、俺も少し歳を取った。それでも、とにかく認めなければならない。お前らは、BABYMETALのショーで何が起こっているのか、ちょっとした病的な好奇心をみんな感じてるんだろう? あんなものにどんな連中が行くんだ? 連中がやってるのは、どんなに病んだ、ひねくれたものなんだ? 勇気を持って、俺は自分でBABYMETALのショーに行って来た。現実世界に報告するという絶対的な理由で、決していまは大ファンだからじゃない。じゃあ、話を始めよう。

Part I: そしてまた

俺がこのコンサートに姿を現した時には、チャック・シュルディナー(元DEATHのボーカリスト、故人)の直腸肛門科医よりも死にかけの状態だった。俺のアレルギーは、この週に大暴れすることを選んだので、その日、早い内に数時間冷たい雨の中を苦労して歩き、その前二日は最終原稿*の中に姿を消していた。当然、遊園地の乗り物を予感させることなどなかった、これまでで最も長い列で待つことになって、ぞくぞくした。俺はイングランドの出身ではないので、待つのは慣れていないんだ。特に行列が、デヴィン・タウンゼントとオランピアの神々の区別よりももっと灰色の空の下で、風雨に吹きさらしになっている場合は。行列は、ランズダウン通りをずっと下り、ブルックリン通りを回って、勇敢にもニューベリー通りの半ばまで突きだしていたので、俺が列の最後にたどり着いた時には、線路と、ビルの背後の高路交差からのマサチューセッツ・ターンパイク高速道路越しにしか、ハウス・オブ・ブルースが見えなかった。スケジュールでは、ドアは7時に開き、ショーは8時半に始まることになっていた。俺がハウス・オブ・ブルースに着いたのは8時ちょっと過ぎだったのだが、この悲惨な場所に入ったのは8時45分で、BABYMETALが登場したのは9時だった。チケットの持ち主がうまく入場できるまで開演が伸びたのはとても嬉しかったが、あの行列はひどかった。それでもショーまで一番長く待ったものからはほど遠かったが、それはまた別の話だ。

Part II: 俺はハウス・オブ・ブルースに入り、周囲を見回す

この動きのなかった間に、俺は観客となる連中を観察するチャンスを得た。BABYMETALは西洋でかなりのジャンルを超えた成功を得ており、アイドル・メタルという新規さによって、非メタルの聴き手に対してもかなりの注目を集めていた。中でもレディー・ガガは、BABYMETALを自分のツアーに同行させたし、BABYMETALは先日、ザ・レイト・ショー・ウィズ・ステーヴン・コルベアで米国のTVデビューを飾った。ウェンブリー公演で基本的に英国でブレイクした。BABYMETALは相当なメインストリームの露出を得ており、利用できる金になる日本かぶれの外国人マーケットがあり、従って、俺はこの「メタル」バンドを良く知らない観客がそれなりにいると思って入場した。そのことが頭にあったとしても、観客は驚くほど通常のメタル・ファンとは異なっていた。このショーの観客の大部分は、「メタル」サイドよりも「日本」サイドのファンベースから着ていると確信を持って保証できる。

何よりも、いろいろな会話を盗み聞きしていると、観客のどれだけ多くが実際にメタル・ショーに来たことがなく、それどころかショーそのものに来たことがなかったのかが分かった。"Raining Blood"がPAからかかった時の幅広い賞賛のしるしと、"Dead Skin Mask"がかかった後の無関心さから判断すれば、観客の多くはSLAYERを表面的にしか経験していないことは明らかだった。俺はまた"Swedish Pagans"をシンガロングしている唯一の人物だったが、これは俺自身にも、ダイハードなSABATONのファンや俺の周囲の耳の肥えた連中にとっても最も忌まわしいことだった。結局、観客はどう動けばいいのか、立てばいいのか、あるいはメタル・ショーでどうすればいいのかまったく分かっていなかったのだ。俺は本当に多くのメタル・コンサートに通っているので、メタルではないコンサートで人がどうしているのかは分からないし、メタルじゃないコンサートやメインストリーム・クロスオーバーがものすごいメタル・コンサートに行った時には、いつも自分がどうすればいいのか、観客のグルーブをどうやって見つけられるのか考えてしまう。自分にとって文脈のないメタル・ショーに来た連中にとって同じことがいえるのは分かるが、非常に不愉快な観客となる。メタル・コンサートの肉体的なダイナミックスを理解しない観客と一緒になると、CATTLE DECAPITATIONやDEATH ANGELを見る時も思わぬ所にたくさん怪我をするし、俺の周りの人間が混乱し、おかげでつまらなくなる。

ひどく多くの数がまともじゃない髪の色をしていた(そう、つまり青だ。)ショッキングなほどメタルTシャツの数は少なく、ほとんどがBABYMETALのそれだった。LAMB OF GODが一人、MOONSORROWが一人、それから場違いのCARCASSファン(俺だ)がところどころにいた。ブランド・ファッションに限って言えば、メタルよりもアニメの方が優勢で、「進撃の巨人」、「新世紀エヴァンゲリオン」、「デスノート」、「ドラゴンボールZ」、「ワンパンマン」などのTシャツ、帽子、そして少なくともケープ1枚を飾っていた。多くのファン(男女を問わず)は、これ見よがしの赤と黒のチュチュなどのコスプレをしており、中にはフォーク・メタル風のフェイスペイントをしている者もいた。韓国の旗を持っているバカもいたが、なんでそんなことをしているんだと思った。俺はなんであんなものがそこになったのか、夜に寝転んで、ずっと考えることになるだろう。

何故俺がこんな観察について述べたかって? 俺は自分と同じようにメタルが好きじゃない奴とか、俺ほど頻繁にすごいメタル・コンサートに行ったことがないやつを非難するつもりもないし、観客がどれだけ「変だ」とか「おかしい」とか指摘したいわけでもない。何てことだ、まだ天元突破グレンラガンのシャツを持っていれば…俺は着古しのバンドTシャツを持っているんだ、人と違うのが好きだから。だが、たぶんチームダイグレンのバロネスかウィードイーターのを着るべきだったかも知れない。上のような要素がすべて、俺にとってとても変わっていて、どこか予想外のコンサートにつながっていたので、コンサートを振り返るにあたって、俺の回りがどういうものだったのかを離しておくのが興味深いだろうし、このショーはどれだけ幅広いオーディエンスにBABYMETALが届いているのかを示していると思う。好例のカップルや幼児もいたし、そういうのはIRON MAIDENかBLACK SABBATHくらいのものだから、あの晩はメタルがまったく新しい耳に届いていたんだと思う。少なくとも、何人かの人々が家に帰ってから、俺たちがここで見たステキな風景をチェックしてくれると思う。

パートIII:実際にショーが行われたショーのパート

ハウス・オブ・ブルースの物理的なレイアウトによって、観客の間をどうすり抜けるかを知っていれば、どれだけ遅れて到着しても、前の方の良い場所を確保できる。それでも、俺はハウス・オブ・ブルースで何度か素晴らしいコンサートを観たけれど(俺の前のコンサート・レポートを見てくれ)、それ自体が良い会場だると呼べるかは分からない。このコンサートについてあまり不満はないんだが、その90%は会場によるものだ。このイベントのフェースブック・ページである個人は、サウンドボードの故障が会場の開場をひどく遅らせたという。関係者は誰も説明しようとしなかったが、そこにいた某の速報を信じる。というのは、サウンドがちゃんと聞こえなかったからだ。正直ちょっと抑え気味だったとしても、楽器はすべて良かったが、ボーカルは時々高くなりすぎたり、演奏に埋もれたりしていた。スゥメタルのマイクに確かに問題があり、気の利いたことを言う以前に、あれはスゥメタルのせいではなかった。サウンドが標準以下だったのは残念で、三人のシンガーはアルバムよりもずっと元気で魅力的だったし、音質が一番悪くなったところは飛び飛びであり、全体としては、この気むずかしい音響システムはコンサート体験から気を逸らしすぎることがなかったのは何よりも幸いだった。照明もそれほど良くはなかったが、良く見えないことが問題になった頃でも、俺はまだ室内にいて、ようやくバンドを目にしているという考えに夢中だった。明らかに、別の州の運転免許を持っていることは、ハウス・オブ・ブルースでは重要な関心事だったらしく、IDを見せるたびに、俺が来た州の州都を訊ねられたからだ。俺がその州から来たことを証明するために、あるいはたぶん4年生で地理の授業を受けたことを確認するため? ハウス・オブ・ブルースで求職する時には、州都に関するクイズを受けなければならないのか? 何てこった。俺は欧州の出も全部行けるぜ。訊いてみてくれ。俺は5つの州、2カ国、それに連邦区で35会場に行っており、他に入場前にIQテストを受けたことはないぞ…だが話が逸れたようだ。

バンドはコンサートを"Babymetal Death"で始めた。これはデビュー・アルバムのオープニング曲であり、またBABYMETAL自体への紹介となっている。この曲は何よりもあおり立てる曲で、この熱意の盛り上がりが導かれることで、観客もすっかり熱狂する。BABYMETALの「メタル」部分に責任を負う素晴らしい演奏家である神バンドがテンションを上げ、スゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタルはドラマティックなかたちでステージ上を動き回る。やがて、"Babymetal Death"が終わり、バンドはそのファースト・シングル、"ド・キ・ド・キ☆モーニング"へと突き進む。かつて、"ド・キ・ド・キ☆モーニング"は、俺にBABYMETALは不快なものであり、音楽の顔を中傷する染みのようなものだと確信させたが、今では、俺がこれから楽しめることを伝えるものとなっていた。一瞬にしてすべての疑念が消え去った。いずれにせよ、誰かが"ド・キ・ド・キ☆モーニング"へ「花を投げながら、陽光に包まれて元気にスキップする」のではなく、「突き進む」というのは奇妙だと思うが、BABYMETALは百聞は一見にしかずのバンドの一つなのだ。

バンドの演奏は、シンガーもミュージシャンも同様に素晴らしかった。BABYMETALに6弦ベースが必要だとは思わないだろうが、たぶんBOHは俺たちの誰よりもよく分かっていて、彼がものすごく有効に6弦を使っていることが分かるはずだ。ドラマーの青山英樹、ギタリストの大村孝佳 とLedaは、神バンドの伝統であるカルト歌舞伎風の装いと呆れるほどの才能でBOHに加わった。セットのおよそ真ん中あたりで、三人の女の子が休憩を取り、神バンドが演奏を披露して注目を浴びるチャンスを得、実際に注目をものにして見せた。続いたミニチュアのジャム・セッションは、この夜のハイライトの一つだった。通常のコンサートの伝統を期待せずにショーに行ったので、メタルの獰猛さを突風のように示して見せた絶対的なインストゥルメンタルを堪能する数分間を得られたことで、心が温かくなった。スゥメタル、ユイメタル、そしてモアメタルも高い評価にふさわしかった。前には思わなかったのだが、歌唱に加えて、彼女たちはショー全体を通じたダンスの振り付けを覚え、演じており、このことがステージにおける責任を何倍か大変なものにしている。ダンス・ルーティンはメタル・ショーで見慣れたものではないが、女の子たちはボーカル以外にこれほどの一体となった肉体的要素を備えていることを理解して、俺は同じように苦労しているポップ・ミュージシャンに対する敬意が少しばかり増した。

俺が予想していた以上に、"GJ!"、"Amore"、"ギミチョコ!!"などの間に激しいモッシュピットが生じた。"Karate"や"Road of Resistance"のような曲でシンガロングが求められても、(ありがたいことに歌詞ではなく、シンプルな「おーおーおーおー」というコーラスだったので)俺たち観客が当惑することもなかった。BABYMETALが新しい曲をやるたびに、雰囲気が少しずつ馬鹿げていながら、なお少しずつ充実したステージへと進化していった。俺のお気に入りの曲はほぼ全曲聴くことができたと報告しておこう。(期待していなかった)"No Rain, No Rainbow"と(期待していた)"ヘドバンギャー!!"だけが演奏されなかった。

セットリスト:

1. "Babymetal Death"
2. "ド・キ・ド・キ・モーニング"
3. "ヤヴァ!"
4. "あわだまフィーバー"
5. "GJ!"
6. "Amore"
7. "Catch Me If You Can"
8. "META メタ太郎"
9. "イジメ、ダメ、ゼッタイ"
10. "Karate"
11. "メギツネ"
12. "ギミチョコ!!"
13. "The One"

Encore:
14. "Road Of Resistance"

もっと長いショーにこだわることもできたろうが、なあ、子供たちも労働法は守らなければならないんだ。それにBABYMETALは実際、そのカタログの半分以上を演奏した。会場に関する不満は止まらなかったが、観客、天気、健康状態、そして他のすべて(愚痴っぽいのは俺の性分だ)を勘案すれば、正直このショーで本当に素晴らしい時を過ごした。一年前、俺は掃きだめの中で悪臭を放つものだと思っていたが、知ってるか。BABYMETALは楽しくて、可愛くて、俺は完全に楽しんだんだ。チャンスがあれば、すぐにBABYMETALをまた見に行くし、「まどか」のサントラを爆音で鳴らしながら、友人を引きずって行くだろう。

*もし「Blackadder Goes Forth」(英国のコメディー)の不公平な史料編集に関する評判について語りたければ、このショーにおけるダグラス・ヘイグの描写を取り上げてくれ。

▼元記事
Babymetal - House Of Blues, Boston, MA - 5 May 2016 




11 件のコメント:

  1. 長文翻訳お疲れ様です。
    この記者、日本かぶれが~とか言っておきながら
    本人、重度のアニオタじゃん…

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  2. 吉田メトゥー2017年11月15日 20:17

    やっぱりメタラーじゃなくてweebooが多いんだね
    ちょっとがっかりだ

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  3. セーラームーンや魔法少女まどか☆マギカはアメリカで何度も放映されており、若い人たち中心によく知られています。このレヴュアーの知人の間で流行っているのかもしれませんね。

    私が引っかかったのは、この記事前半に描写される客層です。私は当日、最も長く並んだ客達とこのレヴュアーの中間ぐらいの位置に並んだと想像しますが、私の周りにはタトゥーだらけの上半身にメイデン、オジーなどのロゴの入った黒Tシャツにビス付きの革ジャンや黒いパーカーを羽織ったメタラーさん達がたくさんいましたし、入場後も半分以上がそんな感じだったと思います。もちろんアニメファン、アイドルファンと思われるカラフルな服装の観客も少なくはなかったですが、かなり大げさ伝えていると思います。

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    1. >もちろんアニメファン、アイドルファンと思われるカラフルな服装の観客も少なくはなかったですが

      そういう現象が殆ど無いのが普通(マーティさんが良く言うように、ある形から外れてはいけない、混ざっちゃいけない閉じた社会)から見ると、そう感じるってだけの事で気にしすぎなんじゃない?

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  4. とりあえず、「韓国の旗を持っているバカ」と言ったのは評価出来るw

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    1. 発掘してくれたハワイさんにも感謝です。

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  5. 客層なんて公式、非公式の動画がいくらでもあるんだから簡単に確認できるよね。
    文章で変な方向へ誘導しようとしてもすぐにバレる時代だよ。

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    1. 筆者に人を騙す意図があると?
      これは本人の純粋な感想であって、何で変な方向に誘導する必要があるんだ?
      しかも筆者は文章から判断してメタルコンサートの常連だよ。いつもと雰囲気が違えば客層がメタラー以外が多いと判断するのは容易だろ。彼がどこまで把握出来たかは知るよしも無いが、少なくとも騙す意図なんてないだろ?
      上に現地に行った人の投稿があるが、信憑性は別として日本かぶれとメタラーが半々の比率なら十分に普段と違うライブだよ。

      それに客席をすっぱ抜いた映像だけで客層なんて分かるの?単なる憶測だろ。
      そんなのは客全体を1人ずつ撮ってる映像でなければ分からない。それでも見た目で判断出来ない場合が多数だよ。
      しかもYoutubeのリアクション動画やredditを見ても日本かぶれが多いのは明らかじゃん。相対的に考えればライブだって日本かぶれが多いと考える方が妥当だろ。

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  6. やっぱりヲタばっかりなのか………

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  7. 客層がメタラーばっかりと思ってる奴マジでいんの?
    んなわけないだろw

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  8. グレンラガンとかマドカとか アニオタしかわからんネタ満載やなw

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